◎元ハムコーチ吉井理人氏は今年の斎藤をこう見ていた
日本ハム・斎藤の投球フォームは、私が一昨年まで投手コーチをしていた時と変化していた。イメージとしては、早実エースとして06年夏の甲子園を制した時に戻った感じだ。
◎2012年秋に右肩を故障した斎藤佑樹
12年秋に右肩を故障。右肩関節唇の損傷と診断された。心配する周囲には「大丈夫です」。決して弱音を吐くことはなかった。それでも、初めて経験するリハビリ生活に「このまま野球ができなくなるんじゃないかと。最悪のケースも考えた」と悲壮な覚悟だった。
つらいリハビリは、斎藤を成長させた。プロ4年目の春季キャンプでは毎日100球近くの投げ込み。肩に負担がかからない投球フォームを模索していく中で、体の構造に興味を持った。
トレーナー室に張ってある筋肉の名称表で地道に勉強。「肩にもつながっている」と首の前側の胸鎖乳突筋を鍛えるなど、貪欲にトレーニングを重ねた。
◎技術的にも何かをつかんだよう…
「軸の位置をね、少し変えてみたんです。真ん中から、少し後ろへずらしたら、いい感じで体重移動ができるようになりました」
◎成長したのは身体だけではなかった…
再起を図るなかで心理的に変化が。「素直な自分に戻れたという感じはあります」と斎藤は振り返る。
◎心を閉ざしていた過去
急に脚光を浴びたことに面倒くささやうっとうしさを感じることもあった。ハンカチ王子と呼ばれるようになってからチームメイトや報道陣の前で感情を露わにするのを避けるようになったという
◎「コミュニケーションが取れるようになった」斎藤佑樹
斎藤が「憧れの人」に挙げる稲葉は「コミュニケーションが取れるようになった」と話す。
鳴り物入りで入団した1、2年目は、自ら話し掛けてくることはなく、2012年の春季キャンプでは一緒にゴルフをしたが「打ち解けられなかった」という。今シーズンに入ってからは自ら積極的に話し掛け、テレビ番組の話などたわいもない会話をすることが増えた。
◎斎藤佑樹が31日、ロッテ戦に先発した
【プロ野球パ】日本ハムが4連勝!佑ちゃんが「ユウキ」対決を制し2年ぶりの勝利 2014/07/31 M1-3F
出典元:YouTube
5回まで毎回得点圏に走者を背負いながら、2つの併殺打を奪うなどピンチで粘り、6回を投げ角中のソロ本塁打による1失点のみに抑えた。
直球は140キロに届かなかったが、変化球でタイミングを外す投球がさえた。
出典:http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/07/31/kiji/K20140731008665830.html?feature=related
◎6回裏、打線は逆転に成功!!
1死一塁から大引の三塁打でまず同点。唐川との相性の良さを買われて代打で起用された小谷野が、初球のカーブを中前に運んで勝ち越した。
8回には中島のスクイズで1点を追加した。
2点リードの9回をストッパーのクロッタが無失点で締めると、チームメートと抱き合って白星を喜んだ。
◎斎藤佑樹、785日ぶりの白星!!
12年6月6日の広島戦以来785日ぶりの白星を挙げた。
斎藤に涙はない。勝利の瞬間、ベンチで増井に抱き締められて白い歯をのぞかせた。
出典:http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/08/01/kiji/K20140801008666440.html?feature=related
◎「あらためて野球の難しさを知った」
11年4月17日、札幌ドームでのプロデビュー戦を思い出した。「最初の試合もロッテだった。あのときは4失点で勝ち投手。こんなに簡単に勝てるのかと思ったが、あらためて野球の難しさを知った」。
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◎「これから僕の第二の野球人生が始まります」
「2年間本当にお待たせしました。去年肩を壊して待っていてくださった皆さん、本当にありがとうございます。これから僕の第二の野球人生が始まりますので、一緒に頑張っていきましょう」と目を潤ませながら力強く宣言した。
◎逆転打の小谷野「あいつ自身にもチームのためにも、いい一勝」
先発した斎藤が2軍で懸命に汗を流す姿を間近で見ていた小谷野は「あいつ自身にもチームのためにも、いい一勝」と後輩をねぎらった。
出典:http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/08/01/kiji/K20140801008666790.html
◎ヒロイン後、監督室に向かった斎藤佑樹
ヒーローインタビューの後、斎藤は監督室に入ると第一声で「すみません」と謝った。
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その姿に、栗山監督は「あんな投球では打線が点を取ってくれない。あいつを叱ったよ。オレの気持ちが分かっていたのかな」と笑った。それでも心の中では喜んでいた。
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