■性感染症とは
性的接触によって感染する病気
普通の性器の接触による性交だけではなくオーラルセックスやアナルセックスなど性的な接触で感染するすべてが含まれます。したがって特殊な状況での感染もありますが、通常の人としての営みの中で誰もが感染する病気であり、誰にでも生じ得る健康問題であるといえます。
日本においては残念ながら、若者を中心に580万人以上もの性病患者がいるといわれるくらい増加しています。
毎年60万人が感染していると推定されているのです
特に淋病の感染症・性器クラミジア感染症の増加が拡大しており、性器クラミジア感染症の患者は男性に比べて女性が2.3倍もいるそうです。
性器ヘルペス、尖形コンジロームでも、女性の感染者の方が男性に比べておおいのです。
男性で多い性病としては、淋菌感染症で女性の4倍はいると言われております。
性病の増加は若年層の性病の増加と言っても良いと思います。
若年層の金銭目的の援助交際、不特定多数のセックスパートナーの増加、フェラチオやクンニリングスなど性行為のタイプの多様化も性病の増加の原因になります。
性感染症の原因
性感染症の増加の原因としては、性の低年齢化、性の流動化、性行為の多様化、性の知識および性感染症の知識の不足、性風俗産業の発達などがあげられます。
なかでも、性の流動化は性感染症の患者数の増加に大きな影響を与えていると考えられます。もしもパートナーの過去のパートナーが性感染症患者だったら、もしくはパートナーの過去のパートナーの過去のパートナーが性感染症患者だったら……というように、パートナー間の性的ネットワークの中に一人でも性感染症患者が存在した場合、現在のパートナー間にも感染の危険性があるからです。
性感染症の原因である細菌、ウイルス、原虫などが、性行為または性交類似行為の際に相手の粘膜や皮膚などに侵入することで感染が起こります。
性感染症の感染経路のうち、もっとも多いものは性行為または性交類似行為によるものですが、その他の感染経路としては血液による感染(輸血など)や母子感染(母親から胎児への血液を介する感染)などがあげられます。
性感染症の原因としては、細菌、ウイルス、原虫などがあげられます。
性病の検査をする方法
「どうも体の様子が変だ」といった場合や、「あの人は実は性病に感染していたらしい」といったことを知った場合、 自分は性病に感染していないだろうか?と不安になってしまうものです。
不安を抱えたまま毎日を過ごすよりは、しっかりと検査をして安心できる状態になったほうが精神的にも、肉体的にもいいことですよね。 自分が性病に感染していないかということを検査する方法は現在3つあります。
病院で検査してもらうというのは最もよく知られた方法でしょう。 病院へ行って性病の検査をしてほしいと告げれば検査をしてもらうことができます。
泌尿器科、産婦人科、小児科、皮膚科などで検査が可能です。 病院で性病の検査をしてもらうと、検査料の他に初診料や診察代がかかります。 症状がない段階での検査では保険の適用ができない場合が多いようです。
保健所
全国の保健所で性病検査が行われています。基本的には検査費用は無料です。 また自分の名前を告げることなく匿名で検査を受けることができます
保健所での性病の検査はHIVの検査を中心に行われており、すべての性病の検査項目があるわけではありません。 また、保健所によって検査が行われている日や時間帯が異なります。 検査は1~2週間に1回、平日の昼間に行われることが多く、受けられる人数にも限りがあります。 自治体によっては土日に検査を行っているところもあります。
検査キットという方法もある。
■HIV感染症/エイズの現状
HIVって何?
HIVとは、Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)のことで、ヒトの体をさまざまな細菌、カビやウイルスなどの病原体から守る(このことを"免疫"といいます)のに大変重要な細胞である、Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染するウイルスです。HIVは大きく分けて、HIV1型とHIV2型があります。
エイズって何?
HIVがTリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染した結果、これらの細胞の中でHIVが増殖します。このため、免疫に大切なこれらの細胞が体の中から徐々に減っていき、普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症します。この病気の状態をエイズ(AIDS:Acquired Immuno-Deficiency Syndrome、後天性免疫不全症候群)と言います。代表的な23の疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズと診断されます。
HIVに感染したからといってすぐにエイズを発症するわけではありません。
感染初期にはHIVのウイルスが急激に増加します。
その後、ウイルスの量は一旦減り、無症状期と呼ばれる状態に入ります。この期間は個人差もありますが、数年~10年程度あります。
ただ、この期間にもウイルスは増加しており、相手にも感染させる可能性があります。
感染初期には初期症状としてインフルエンザに似た症状(39~40℃の発熱など)が出ることがあります。HIVに感染してから約2週間後に発症し、数日~数週間後には治まります。
人によって差があり、必ずしも初期症状があるわけではないし、たとえ発熱があったとしても、単なる風邪だったということも多く、それだけでHIVに感染したと判断することは出来ません
HIV感染症/エイズの現状
2011年の新規HIV感染者の報告数は1,056件で前年(1,071件)より減少したものの、エイズ患者の報告数は過去最多の473件でした
日本国籍のHIV感染者を年齢階級別、性別、感染経路別にみると、20~30代の年齢層の男性同性間性的接触によるものが多いですが、15~19歳の年齢層においては女性の割合が他の年齢層に比べ多いです
平成22(2010)年には、HIV感染者、AIDS患者の報告数はともに増加し、HIV感染者は2008年、2007年に次いで過去3位、AIDS患者は過去最高の数値になりました。依然として、日本国籍男性を中心に、国内での性的接触を推定感染経路とするHIV感染者、AIDS患者報告数の増加傾向が続いています。
出典:世界エイズ研究予防財団 日本事務所|エイズとは?|エイズの今
自分が感染していると気がついていない感染者を合わせると5倍から10倍になるのではないかとの専門家の意見も聞かれます。
東京都、大阪府は不動のナンバーワン・ナンバーツーです。人が多く集まっている事も原因の一つだと思います。また、その他の件では福岡県が近年になって感染者数が増加しています。九州エリアでは福岡と沖縄が人口の割には感染者数の割合が高くなっています。
出典:http://chlamydia-std.xyz/hiv-japan/
HIV新規感染者の多い県ランキング1位:東京都(410人)2位:大阪府(156人)3位:神奈川県(68人4位:愛知県(67人)5位:福岡県(46人)6位:千葉県(36人7位:埼玉県(24人)8位:兵庫県(23人)8位:沖縄県(23人)10位:北海道(19人)
■感染症対策
性病はどこから感染するの?
性病は、自然に発生したり、空気感染したりはしません。性病は、性行為によって細菌やウィルスが感染することで発症します。
細菌やウィルスは、性病に感染している人の精液、膣分泌液、血液、(ぶつぶつやイボ、ただれなどの)患部などに含まれています。そして、その細菌やウィルスは、性交する相手の性器、肛門、口などの粘膜や皮膚と接触することによって感染するのです。
感染予防には感染予防三原則という基本があります。この感染予防三原則を知る事で、より効果の高い感染予防が可能となりますのでしっかり理解しましょう。
感染症の三大要素
全ての感染症の発生には、①感染源、②感染経路、③感受性のある人(感染を受ける可能性のある人)という三大要素が必要になります。
感染予防三原則とは感染症の発生に必要な①、②、③の3つのつながりを断ち切る事なのです。
出典:感染予防の三原則とは
これらの要因を取り除くことが感染 症対策に繋がります
コンドームを必ず使用する
コンドームの使用は、一番現実的で確実な感染予防方法ですが、
コンドームで予防できないSTD(性感染症)もあるので100%確実ではありません。
感染予防の為には、腟性交の時だけでなくオーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)の場合でも必ず使用して下さい。
ただし、正しい方法で使用していないと感染する可能性があります。
女性用コンドーム、オーラルセックス用コンドームも販売されています。
HIVは血液、精液、膣分泌液などに多く分泌されますので、それらの体液が粘膜や傷のついた皮膚に触れないようにすることが必要です。HIV感染の一番多い感染経路である性行為の場合、HIV感染を防ぐためには、必ずコンドームを使用すること、また、相手に使用してもらうことが重要です。オーラルセックスの場合も、口腔粘膜から感染の危険性があるため、コンドームを使用することが大切です。(クリニングスでは、コンドームをハサミで縦向きに切り広げて、膜として使います。デンタルダムというシートも売られています。食品用ラップフィルムも単純ヘルペスウイルスの感染を防ぐというデータがあります
出典:HIV検査・相談マップ 〜HIV・エイズ(AIDS)・性感染症の検査・相談窓口情報サイト
HIVについてはまだデータがありません
オーラルセックスに潜む2つの危険
危険1】性器→口→性器…へと微生物が移動し、性病に
唾液や精液を介して、性器から口、口から性器へと微生物が移動することになります。微生物の中には、次の性感染症を起こすものも含まれます。
・淋菌 ・クラミジア ・ヘルペス ・梅毒トレポネーマ ・AIDSを起こすHIV
【危険2】口の中に感染しても無自覚で、他人に感染
移動した病原体が即、体に侵入して感染が成立する、というわけではありませんが、性器も口も粘膜。他のヒフよりはずっと薄く弱いのです。
実際、性器淋菌感染症者の10〜30%、性器クラミジア感染症者の10〜20%は口からも菌が検出されるという報告があります。
感染の危険を避けるために実行してほしい注意事項
性器、皮膚、口の中など、人の体には性感染症の原因になる様々な病原菌が付着しています。
お互いに洗い落とし身体を清潔にしましょう。歯磨きをする場合は、口の中を傷つけないように注意して出血が無いようにして下さい。
傷口からの感染や血液による感染の危険性があります。
の中に存在するウイルスが口から感染する場合があります。
すっきり排便して肛門付近を清潔にしましょう。女性は排尿を我慢していると膀胱炎になる可能性があります。
セックス直後の排尿もお勧めします。病原菌を洗い流して感染予防につながります。
出典:STD(性病・性感染症)を予防する|性病・性感染症の「正しい知識と検査」をあなたに【STD研究所】
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