なぜこのタイミング？ポスト安倍を狙う『石破茂』氏が派閥結成

自民党総裁選は８日告示され、安倍晋三首相（６０）が無投票で党総裁に再選された。
任期は２０１８年９月まで。
安倍首相は無投票再選を決めた後、首相官邸で記者団に「アベノミクスも道半ばだ。全国津々浦々に景気回復の好循環を届け、地方創生を進め、復興を加速する。様々な課題に取り組み、結果を出すことで責任を果たしたい」と強調した。無投票となったことについては、「（昨年１２月の衆院選で掲げた）公約を進めているさなかに一致結束していこうと多くの議員が考えた結果ではないか」と語った。

８月２１日、石破茂地方創生担当相（衆院鳥取１区）は不出馬の意向を表明
石破氏は２１日の記者会見で、総裁選への対応について「閣僚として安倍政権が国民の信頼を得て政策を遂行するため最大限の努力をしている。それ以外申し上げることはない」と述べ、事実上不出馬を認めた。

前回の総裁選で惜しくも安倍首相に敗れた石破茂氏
石破 茂（いしば しげる、1957年（昭和32年）2月4日 - ）は、日本の政治家。自由民主党所属の衆議院議員（10期）、内閣府特命担当大臣（国家戦略特別区域）、地方創生担当大臣。
農林水産大臣（第49代）、防衛大臣（第4代）、防衛庁長官（第68・69代）、自由民主党政務調査会長（第52代）、自由民主党幹事長（第46代）等を歴任した。
参議院議員、自治大臣、国家公安委員会委員長、鳥取県知事、建設事務次官等を歴任した石破二朗は父。

１回目の投票では５名中トップだった石破氏
2012年9月10日、自由民主党総裁選挙への出馬を表明。9月26日に実施された投開票では、1回目の投票で立候補者5人中トップの199票（地方票165票、国会議員票34票）を獲得し、特に地方票では2位以下の候補を大きく引き離したが、過半数の確保には至らなかった。国会議員のみによる2回目の投票では、大きく上積みし89票を獲得するも、108票を獲得した安倍晋三元首相に敗れる。

党員票で上回った石破氏が決選投票で敗れたことに、「地方からは少なからぬ不満の声が上がった」という
そのため、２６年１月の党大会で総裁公選規程を改正し、３００だった地方票を国会議員数（現在４０２人、会派離脱議員を除く）と同数にした上で、国会議員のみ投票できた決選投票に、１回目の投票結果を反映した各都道府県の４７票を振り分けるようにした。

石破氏は安倍晋三首相（党総裁）の後継「ポスト安倍」を目指すことを明言
「石破派」事務総長には古川禎久元財務副大臣が内定。準備会合には石破、古川両氏のほか、山本有二元金融相、鴨下一郎元環境相ら約10人が出席。

石破氏は、自民党幹事長時代には「脱派閥」を掲げていて、自身を支持する無派閥の議員グループも派閥化しないことにこだわっていたが…
2013年1月、「無派閥連絡会」の立ち上げに参加する。一部のマスメディアや自民党議員からは「事実上の石破派立ち上げ」の声も上がったが、石破本人はこれを否定している。

２０名を超えるメンバーとは
既存派閥に名前を連ねている者を含めて約40人いる無派閥連絡会から石破派に参加するのは20人超とされるが、その中核は以下の国会議員である。

　山本有二元金融相(衆院当選9回)、鴨下一郎元環境相(同8回)、田村憲久前厚生労働相(7回)、小池百合子元防衛相(8回・参院1回)、古川禎久衆院財務金融委員長(5回)、後藤田正純元内閣府副大臣(同)、平将明内閣府副大臣(4回)、斎藤健副幹事長(3回)。

タイミングがいまいち理解できない…
さらに、石破氏らが準備会合を開いていた１０日昼には、台風１８号の影響による大雨で茨城県常総市の鬼怒川の堤防が決壊、大きな被害が出た。地方創生担当相として、何ともタイミングの悪い会合となった。

ネット民からその存在感のある「顔」が親しまれている。
以前から、石破茂幹事長がテレビに出演すると「猫」が興奮状態に陥るという都市伝説もあるほど。

２０１３年の参議院選後にテレビ出演した際は、「黒焦げた顔」が話題に
応援演説に奔走していたと思われる。

石破茂氏の奥深さは表情だけでない。
・高校時代からアイドル歌手グループキャンディーズの大ファン
・実はクリスチャン。母方が曽祖父から続くキリスト教徒であったため。
・軍事オタクにしてミリタリー系プラモデルの愛好家。静岡ホビーショーにおける自衛隊車輌展示も、石破の働きかけにより実現したもの
・鉄道ファンでもあり、ブルートレイン「銀河」の廃止の際、寝台券が入手できず残念がった。
・「絶対に笑ってはいけないスパイ24時」出演。防衛問題についてジミー大西と対談するVTRでゲスト出演した。