○バレーボール基礎知識
バレーボールの基本ルール
バレーボールとは、各チーム6人ずつがネットを挟んだ各コート内に入って、ボールを相手チームのコートに落とすというスポーツ。
その最初となるのはどちらかのチームの1人がコートのラインより外側からボールを手で打つ「サーブ」から始まります。
コートに入ってきたボールは基本的には手で打ち返しますが、最近のルールでは体の他の部分で打っても有効とされています。
同じ人が立て続けに2回触れると反則
自コート内では3回までボールに触れることができますが、
同じ人が立て続けに2回触れると反則です。
つまり最低で2人、最高で3人がボールに触れ、相手コートへボールを返すことになります。
以前のルールでは、サーブ権のある方のチームが相手チームのコートへボールを落とした場合にのみ得点となっていましたが、これも改正され、サーブ権の有無関係なく相手コートへ落とすことができれば得点というラリーポイント制になりました。
得点した方のチームが次のサーブ権を得ます。
出典:http://www.daisuke-tamura.com/kiso/rule.php
相手側からサーブ権が移った時にはそれぞれのポジションが時計回りに1つずつずれていく「ローテーション」によって、サーブする人が順番に変わっていくのもバレーボールの特色です。
サーブのルール
サーブの時、下のイラストのように、エンドラインを踏んだり、サービスゾーンからはみ出してはいけません。また主審が笛を吹いて8秒以内にサーブを打たなくてはいけません。サーブを直接ブロックできません。
6人制バレーボールのルールについて
バレーボールは日本でもお馴染みのスポーツ。
基本的には6人制が公式ですが、
日本で独自の9人制バレーボールも発展してきた為、
ルールに関して混乱してしまう人もいるようです。
6人制というその名の通り、コートに入るプレーヤーは全部で6人。
交代選手は8人以内で6回までメンバーチェンジすることができます。
また6人制バレーボールの特徴として、交代要員の中に「リベロ」という守備専門の特別なプレーヤーを登録することができます。
勝敗は、25点先取の5セットマッチが基本。
ただし時間の都合上、国際試合や主な大会以外では3セットマッチになることが多いです。
5セットマッチの場合、最終の5セット目は15点先取となります。
出典:http://www.daisuke-tamura.com/kiso/6nin.php
プレー上の細かいルールにも様々な違いがあります。
例えば6人制の場合、サーブボールがネットに触れても相手のコートに入りさえすればそれは有効となります。
またサーブの時には選手はそれぞれ自分のポジションに立っていなければなりません。
サーブ権が相手側から自チーム側に移った時にはローテーションが行われます。
ローテーションの順番
6人制バレーボールでは、コートを6カ所のポジションに分けます。ネットからアタックラインの間の3カ所を前衛(フロント)、アタックラインとエンドラインの間の3カ所を後衛(バック)と呼び、それぞれを、左、中、右の3カ所に分けて、6カ所となります。
試合では、サーブ権が移るたびに、右回りに1つずつ場所を移動し、後衛の右側に位置する選手が、相手にサーブ権が移動するまでサーブを打ちます。サーブが打たれた後は、選手は自分の役割に応じたポジションに移動してプレーします。
出典:https://www.jti.co.jp/knowledge/thunders/special/guide/01/index.html
ローテーションの順番を解説
○ポジション毎の役割
6人制のポジション
ネットに向かって左からレスト、センター、ライトと呼ばれ、
それぞれが前衛と後衛プレイヤーに分けられています。
前衛プレイヤー…主にアタック・スパイク・ブロックなどの役割
後衛プレイヤー…主に相手の攻撃を受け止めるレシーブ・バックアタックなどの攻撃の役割
出典:http://www.daisuke-tamura.com/kiso/position.php
前衛3人と後衛3人に分けられています。
後衛プレイヤーはアタックラインよりも前でスパイクを打ったり、ブロックに参加したりできないので注意してください。
ウイングスパイカー
コートの両サイド(レフト側、ライト側)に位置し、通常、スターティングメンバーのうち2~3人です。速いトスはもちろん、オープントスや、レシーブが乱れた際の2段トスなどを打つことが要求される選手です。オープントスとは、レシーブが乱れたり、スパイカーの態勢が整っていなかったりしたときに上げるトス。2段トスとは、セッターやセッター以外の選手が、セッターの定位置から大きく離れた場所から上げるトスのことです。サーブレシーブも担当することが多いため、まさにチームの攻守の要。略して、WSと表します。
相手チームもスパイカーをマークしブロックしてきますから、これをかわして相手チームの思わぬ位置へ正確にスパイクを打てるようになることも大切です。
その為に時間差やフェイントなども含め、様々なスパイクの打ち方をマスターし、その時々に応じてどれが適切かを瞬時に見極め実行しなければなりません。
スパイカーはエーススパイカーとセンタースパイカーに分けられます。バリエーション豊かな攻撃を求められるチームの花形的存在のエーススパイカーとクイック攻撃を中心としてブロックの要となるのがセンタースパイカーです。
オポジット
セッターの対角に位置し、攻撃を最大の武器にする選手です。前衛でも後衛でも、常に攻撃に参加する選手のことを指します。どのようなトスでも、どんな状況でも、スパイクを決める“技術・体力・精神力”が求められます。しかし、チームの状況や選手の特性、また、女子の場合はオポジットではなく、ウイングスパイカーを置くこともあります。ライト側から打つケースが多いので、どちらかといえば他のポジションに比べると左利きの選手が多いです。略して、OPと表します。
ミドルブロッカー
コートのセンター(真ん中)に位置し、通常、スターティングメンバーのうち2人です。ブロックの中心的な役割を担い、基本的には相手のすべての攻撃に対してブロックを跳ぶことが求められます。クイック(速攻)と呼ばれる速い攻撃を仕掛ける選手でもあります。クイックは打つ位置によって呼び方が異なり、セッターの目の前のAクイック、ネットに沿って少し離れたBクイック、セッターの真後ろのCクイック、ネットに沿って少し離れたDクイックがあります。ローテーションで後衛になったときは、リベロと交代することが多いです。略して、MBと表します。
ブロッカーは、バレーボールのポジショニングの中ではフロントセンターが中心になりますが、勿論場面に応じてフロントレフトやフロントライトのポジションにいる人もブロッカーとして働く必要があります。
ブロックをする為には相手のスパイカーの打点と同じだけの高さが必要になりますから、
身長の高い人の方が有利です。
センター、ブロックの要。高いブロック力が求められるポジションです。
そのため、背の高い選手が有利、攻撃ではクイックなどの高さを生かした攻撃が特徴です。
セッター
コートのセンター(真ん中)に位置し、通常、スターティングメンバーのうち2人です。コートのライト側に位置することが多く、通常はスターティングメンバーのうち1人ですが、ツーセッターといって2人配置する場合もあります。スパイカーにトスを上げることが役割です。他の選手とははっきりと違う動きをするため、あまりバレーボールを見たことがない人にも、分かりやすいポジションです。攻撃の組み立てを考え、もっとも有効な攻撃を判断するなどの役割を担うため、司令塔と呼ばれることも多いです。略して、Sと表します。
リベロ
1998年に正式導入されたポジションです。攻撃には参加できず、後衛でレシーブなどの守備を専門に行います。バレーボールは競技の性質上、背が高い選手が有利であるため、背が低い選手がトップレベルで活躍することは非常に稀でした。しかし、リベロ制度の導入により、背が低くても守備が上手な選手は試合に出場することができ、また、ゲームはラリーが続きやすく白熱するようになりました。リベロは、サーブを打つこと、スパイクをすること、ブロックをしようとすることは反則です。その他、リベロがフロントゾーンで、オーバーハンドで上げたトスを打つことはできません。略して、Lと表します。
一言で言えば守備専門のプレーヤー。レシーブのみに徹するレシーブのスペシャリストです。
従って、リベロの基本条件はチームの中でも最もレシーブの上手な人、ということになります。
レシーバーは相手からのボールを受け止め、セッターに回してチャンスボールを作る重要な役割を担っているのです。
サーブレシーブ、アタックレシーブを正確にセッターに返せる高いレシーブ力が求められるポジションです。
○試合でよく見るプレーの名称など
オーバーハンドパス
オーバーハンドパスとは、手のひらで包み込むようにあげるパスです。特にセッターがトスを上げる際に使われることが多いパスです。
ジャンプサーブ
ジャンプサーブとは、助走をつけてジャンプしながらボールを打つサーブです。最も威力のあるサーブです。
ジャンプサーブ、フローターサーブ、ジャンピングフローターのどれかを打つ選手が多いです。ジャンプサーブは大きくジャンプして打つ力強いサーブ、フローターサーブとジャンピングフローターの多くはネットスレスレを通過し変化するサーブです。ジャンプサーブは踏み切り時にエンドラインを踏んでいなければ、空中ではコート上に体が入っていても構いません。
出典:https://www.jti.co.jp/knowledge/thunders/special/guide/05/index.html
サーブにはいろんな種類がある。
バックアタック
バックアタックとは、アタックラインの後方から打つスパイクのことです。バックアタックを打てるとブロックを拡散でき攻撃の幅が広がるため有効な攻撃パターンとなります。例えば、バックアタッカーがコート内に居ない場合、セッター以外が攻撃できる場合、最大でも前線にいる3人ですが、バックアタッカーが居る場合、最大セッター以外の5人の選択肢があるので相手ブロックを外したり拡散させることができます。
後衛の選手がアタックラインより後ろからジャンプしてスパイクを打つのがバックアタックです。ジャンプの踏み切りのときにラインを踏んでいなければ、空中や着地はフロントゾーン内でもOKです。バックアタックの他にも普通のスパイクと異なるものに、強く打つと見せかけて弱く打つフェイント、セッターがトスを上げる動作をしながらスパイクを打つツーアタックなどがあります。特に左利きのセッターの場合は、強打が打てるので有効です。
出典:https://www.jti.co.jp/knowledge/thunders/special/guide/05/index.html
普通のスパイクとバックアタックとの違いについて
オープンスパイク
オープンスパイクとは、両サイドから打つスパイクのことです。コートを対角線上に使うことができるのでコートは幅広く使うことができます。幅広く使えれば足の長いスパイクを打つことができるため決定力もあがります。スパイクコースはストレートとクロスを選択できます。サイドから打つためブロックアウトが取りやすい利点があります。
リバウンド
ブロックされたボールを拾うこと。
ブロックはボールタッチの回数に数えない
ブロックアウト
攻撃側がわざと相手ブロッカーの手を狙ってアタックを行い、ボールをコートの外に弾き出すというテクニックも存在します。
このテクニックの名は「ブロックアウト」と呼ばれ、もっとも基本的な攻撃テクニックのひとつとして知られています。
ブロックアウトは、ブロッカーに当たったボールがアウトになることです。ワンタッチは、ブロッカーに限らず相手チームの誰かにボールが触ってアウトになることです。他にも、自分のコートにチャンスボールが返ってくるようにブロックにスパイクを当てることもあります。これは、リバウンドを取ると言います。特に、背が低い選手はブロックの上から打つことが難しいため、このようなブロックを利用したテクニックを駆使します
出典:https://www.jti.co.jp/knowledge/thunders/special/guide/05/index.html
ブロックアウトは相手側のブロッカーが大きかったり、アタックのコースを塞がれてしまった場合に使うと効果的なテクニックです。
○戦術のポイント
Aクイック
セッターが前方に短めの速いトスを上げる。
Aクイックと言うのは、バレーボールにおいて最も基本的なクイック攻撃と言えます。
中学生であればどこのチームでも使っているスパイクです。
セッターが自分のレフト側に低いトスを上げてすぐ隣で、スパイカーが打つスパイクでもあります。センタープレイヤーであれば是非とも使えるようになってください。
クイック系の種類はたくさんありますが、最初に覚えるべきスパイクと言えるでしょう。
出典:http://volleyballrensyu.com/category1/entry16.html
主にセンタープレイヤーが使う攻撃
Bクイック
セッターが前方に長めの速いトスを上げる。
Aクイックが使えるようになってきたら、次はBクイックを使えるようにしましょう。
Aクイックはセッターのすぐ隣のレフト側で打ちます。
それに対してBクイックは、Aクイックの分だけスペースを上げて打つのが特徴です。
ある程度の実力のチームになればBクイックも使うチームも多いと言えます。
バレーボールにおいて、Aクイック同様、センタープレイヤーがよく使うスパイクと言えるでしょう。
出典:http://volleyballrensyu.com/category1/entry16.html
様々なクイックがある
Cクイック
セッターが後方に短めの速いトスを上げる。
Cクイックは、センタープレイヤーも使いますがライトの選手も使うスパイクです。
セッターのすぐ隣で低いトスを打つスパイクとなります。Aクイックをライト側にしたのがCクイックです。Aクイックに比べると、右利きの選手であれば、打ちにくいとされています。しかし、ライトプレイヤーの攻撃参加を考えれば重要なクイックの種類とも言えるでしょう。
尚、センタープレイヤーがAクイックで入り、ライトプレイヤーがCクイックで入るWクイックはよく使われる攻撃方法です。
ただし、セッターが後衛にいる時のみ可能となります。
Cクイックは、ライトプレイヤーに是非とも覚えて欲しいクイックの種類です。
出典:http://volleyballrensyu.com/category1/entry16.html
クイック系の攻撃は多数ある
Dクイック
セッターが後方に長めの速いトスを上げる。Dクイックは、比較的使われることが少ないスパイクと言えるでしょう。
中学生で地区大会優勝するようなチームでも使っていない事がほとんどです。
高校生でも積極的に取り入れているチームは少ないと言えます。
よって、簡単に説明しますが、Bクイックをライト側で打つスパイクです。
もちろん、セッターの技術が問われるアタックであることは言うまでもありません。
クイックの種類は様々ですが、Dクイックだけは名前だけ知っている位でも問題ないでしょう。
Wフォーメーション
Wフォーメーションの主な特徴は、守備を重視したフォーメーションであり、
センタープレーヤーもレシーブに参加するので攻撃が少し手薄になります。
Uフォーメーション
Uフォーメーションとは、逆に「攻撃を重視」した形になります。
センタースパイカーがフロントに残って、レシーブを行わないので、
攻撃のバリエーションは増えるが、守備範囲が広がるのが最大のデメリットです。
マンアップフォーメーション(3-1-2)
マンアップフォーメーションとは、(3-1-2)の
守備体系で6アップという呼び方をすることもあります。主にこのフォーメーションは、コートの中央に
選手を配置し、相手選手の軽いワンタッチやフェイントに対応した布陣。
メリットとしては、強打が少ないもしくは、フェイント
などが多い相手チームに有効とされるフォーメーションと言えます。
デメリットとしては、バックセンターの位置に
打ち込まれた場合、対応できないなどのデメリットがあります。
マンダウンフォーメーション(3-3)
マンダウンフォーメーションとは、(3-3)の守備体系で6ダウンという呼び方をすることもあります。このフォーメーションは最もオーソドックスな守備体系で、どのチームもこの陣形を利用していることが多い。
メリットとしては、守備範囲に対して移動距離が少なく強いアタックに対して対応できるフォーメーションと言えます。
デメリットとしては、コート中央にスペースがあるためフェイントやセッターの2アタックに対応できないことがあります。