◎多くのスターを手掛けた渡邉有三さん死去
２日に虫垂がんで死去した、レコード会社ポニーキャニオンの元常務取締役の渡辺有三さん（享年６４）の告別式が８日、都内の寛永寺で営まれた。前日７日の通夜に続いて、渡辺さんがディレクターとして数多く携わってきた歌手たちも参列した。
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渡邉有三
慶大時代の６７年、歌手の加山雄三（７６）によって結成されたバンド、ザ・ランチャーズのベーシストとしてデビュー。卒業と同時に同社の前身のキャニオンレコードに入社し、工藤静香（４３）、光ＧＥＮＪＩ、故岡田有希子さんら多くのトップアーティストをプロデュースした。
◎アーティストを代表して工藤静香が告別式で弔辞
渡邉さんが手掛けたアーティストを代表して工藤静香が弔辞を読むことになった。
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工藤静香
フジテレビ「夕やけニャンニャン」にレギュラー出演し、１９８７年、同番組から生まれたユニット「うしろ髪ひかれ隊」のメンバーとして歌手デビュー。同年、「禁断のテレパシー」でソロでもデビューを飾った。その後も「ＦＵ-ＪＩ-ＴＳＵ」「ＭＵＧＯ・ん・・・色っぽい」など立て続けにヒットを飛ばした。
夫は木村拓哉（SMAP）
「おニャン子クラブ」のメンバーだった静香が、３人組ユニット「うしろ髪ひかれ隊」から、ソロ歌手へとはばたくのを支えたのが渡邉さんだった。
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うしろ髪ひかれ隊
おニャン子クラブに所属していた工藤静香・生稲晃子・斉藤満喜子による3人組アイドルユニット
◎工藤静香、泣きじゃくり弔辞
うしろ髪ひかれ隊」時代から家族ぐるみで付き合いのあった工藤静香（４３）が弔辞を読み、渡邉さんが手掛けた持ち歌「恋一夜」の秘話を紹介。
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恋一夜
工藤静香通算6枚目のシングル。1988年12月28日発売
「恋一夜」のサビのキーが高く、「苦しい」と渡邉さんに訴えたところ、「俺は静香の苦しそうな高音が好きだ」と言われたことを告白。
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◎静香と中島の黄金コンビをマッチングしたのも渡邉氏
「ＭＵＧＯ・ん…色っぽい」「黄砂に吹かれて」など多くのヒット曲は、この日も弔問に訪れた中島みゆきが作詞したもの。静香と中島の黄金コンビをマッチングし、ヒットチャートを席巻したのが渡邉さんだった。
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MUGO・ん…色っぽい
工藤静香通算5枚目のシングル。1988年8月24日発売。
ソロデビューした当時、中島みゆきを担当していたディレクター（渡邉氏）が工藤を兼任することになったことと、デビュー前に工藤が「中島みゆきと松任谷由実と竹内まりやの中だと誰が好きですか？」と聞かれ、中島みゆきと答えたことから縁ができたとされる。
中島みゆき
失恋歌とラジオ番組などでの明るい語り口とのギャップで1980年代前半に大きな人気を博し、現在も根強い支持を受け続けている
中島も工藤との友情を大切にしており、工藤にあてた音声インタビューの中で「これからもずっと、私は、あなたの瞳に憧れます」「あなたと巡り会えたことが、私にとっての宝物です」と語った。これを聞いた工藤は、感激のあまり嬉し涙を見せた
◎渡邉氏「いい曲だろう」「いいよな」
当時１年に３回シングルをリリースするという時代でしたので、次々とすてきな曲をいただきました。有三さんは覚えてないかもしれませんが、曲が出るたび、私に「いい曲だろう」「いいよな」とうれしそうに聞かせてくれました。
黄砂に吹かれて
工藤静香通算8枚目のシングル。1989年9月6日発売。
特に「黄砂に吹かれて」という曲は、飛行機の中で有三さんがウォークマンを持っていて、かなりもったいぶってじらせて私に聞かせてくれました。
「私の歌手人生をスタートさせてくれたとても大切な人です。有三さんがプロデュースしてくれた歌を一生大切に歌い続けて、天国に届けていきたいと思います」
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◎弔辞の後、工藤静香の懐かしい歌と映像が流れると…
朝から工藤静香を大熱唱してしまった。わたし、下敷き持ってたくらい昔好きだったし、当時みんな工藤静香好きで、歌詞なんか見なくったって歌えるよう〜。恋一夜とか黄砂に吹かれてとかMUGO…ん、色っぽいとかとか！うわー、おニャン子工藤静香しばりのカラオケ行きたいー！
工藤静香の ♪あなたのうでにくるいながらー こわれてしまいたくなるー どこまですきになればいいのー なみだにおわりはないのー なーぜーーー が脳内リピ。カラオケ行きたくなる。
◎当時の女の子には、完全にDNAに刻まれているらしい
当時はカラオケでも女の子はひとまず工藤静香歌っときゃ間違いない、って空気があったし、今のティーンにとっての浜崎あゆみくらいの位置にはいたのよ、彼女。出たシングルは好き嫌い以前にひとまずおさえるって感じ。いまでも彼女のシングルが流れるといい悪い以前に歌っちゃう。もう完全にDNAに刻まれている。