◎小売業界で最も注目されている「オムニチャネル」
オムニは「あらゆる」の意味。店舗やEC(電子商取引)サイト、電子メール、ソーシャルメディアといったチャネル(顧客接点)をシームレスに統合し、どのチャネルでも顧客に同じ購買体験を提供しようというものだ。
◎セブン&アイは、豊富なリアル店舗を武器に、新しい小売形態を
ネットで買い物をする消費者の増加を受け、ネットとリアル店舗の融合、オムニチャネル化を推進することを最優先課題として掲げる。
セブン&アイ・ホールディングス
セブン&アイ・ホールディングスはコンビニエンスストアをはじめ、総合スーパー、百貨店、金融サービスなど様々な業態を持つ。世界16カ国・地域で店舗を展開し、その数は5万店を超える。
◎なぜ、リアル店舗が強みになるのか?
ウォルマートはO2O(Online to Offline)、つまりオンラインからオフラインの仕組みを全店舗に拡大する前に、2年間のテストをしている。そのとき、オンライン(ネット)で注文した客のうち、店舗での商品受け取りを選択した客の60%が、来店した時に平均60ドルの付加購買をしている事実を発見した。
◎ネット販売は、最終消費者にどのように届けるかが大きな課題
◎オムニチャネル化の基盤づくりの一環としての相次ぐ出資
■〈ニッセン〉ネット通販の拡大
株式会社ニッセンホールディングス
京都市南区に本社を置く大手通信販売会社(持株会社)。東京証券取引所1部上場企業
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は2日、通販大手のニッセンホールディングスを買収すると発表した。TOB(株式公開買い付け)により、議決権ベースで50.10%の株式を126億円で取得する。
「ニッセンのカタログ販売やネットの技術が、セブン&アイのリアル店舗の強みと融合すれば、新たな相乗効果が生まれると判断した」と語った。
出典:http://money.jp.msn.com/news/toyokeizai-online/セブンが買収、赤字のニッセンはお買い得?-苦境のカタログ通販大手は大化けするのか-1
■〈天満屋〉中国地方の勢力強化
株式会社天満屋
岡山県岡山市に本社を置く日本の百貨店
岡山県が地盤で「天満屋ハピータウン」「ハピーズ」を展開するスーパーマーケットの天満屋ストアは、大株主で中四国で百貨店を展開する天満屋などが2014年1月末に株式を売却し、イトーヨーカ堂の持分法適用会社になることを発表した。
出典:天満屋ストアがセブン&アイと組む理由 | 百貨店・量販店・総合スーパー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
ヨーカ堂は中国地方を強化するため、天満屋ストアが持つ岡山県や広島県での店舗開発のための情報や、地元の商品調達ネットワークを生かす。
■〈バーニーズ〉ブランド力強化
バーニーズジャパン
株式会社バーニーズジャパンは、米国発祥の高級衣料品・雑貨店「バーニーズ・ニューヨーク」の日本での運営会社である
ブランド力の高いバーニーズの事業と、グループ内の百貨店やインターネット通販を連動させることで高級衣料の販売を広げる。
■〈フランフラン〉若い女性客の集客力UP
Francfranc
Francfranc(フランフラン) は、日本の企業・株式会社バルスが経営するインテリア、雑貨の専門店
流通大手のセブン&アイホールディングスが、雑貨店「フランフラン(Francfranc)」を運営するバルスと資本業務提携を結ぶことが分かった。セブン&アイはバルスの株式49%を取得する。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131225-00000002-rbb-sci
フランフランは国内外に百数十店舗を展開。20〜30歳代の女性を中心に、文具から雑貨、家具など洗練されたデザインの商品が人気を集めている。
出典:http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/business/20131225-567-OYT1T00012.html
◎すでに傘下のロフト、アカチャンホンポ
セブンは、雑貨販売のロフト、乳幼児用品を販売するアカチャンホンポなどを傘下に収めている。
出典:http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/business/20131225-567-OYT1T00012.html
株式会社ロフト
株式会社ロフト(英称 The Loft Co., Ltd.)は、生活雑貨を扱うチェーンストア「ロフト」を運営する企業。日本及びタイ王国で店舗展開している。
株式会社赤ちゃん本舗
大阪市中央区に本社を置く乳幼児向けマタニティ・チャイルド・ベビー用品のチェーン店を運営する企業
◎7&IHDが買収や出資を発表するのは2013年12月に入って4件目
狙いは、セブンイレブンでの受け取りを武器に、5年後までに1兆円を目指すとされるネット通販とコンビニの連携事業「オムニチャネル」での商品数の拡大と、小売事業の販路拡大を狙った戦略で、セブンイレブンはないでしょうけど、傘下にあるイトーヨーカ堂、西武百貨店、そごう、LOFTなどへのフランフランの出店で相乗効果を期待しての買収ですね。
◎1万6000店舗あるセブンイレブンを物流センターに
セブン&アイでは、この物流センターに相当するのが、国内にすでに1万6000店舗あるセブン-イレブンの店舗だ。セブン-イレブンの店舗を商品受取拠点として考えているセブン&アイは、今後も積極的に店舗を増やしていく予定で、2014年には過去最高の1600店舗を、15年にはさらに出店を加速するつもりだ。
ネット通販は、ネット特化型の楽天、アマゾン、ヤフーが幅を利かせているが、セブンとニッセンの提携により力関係が変わる可能性がある。セブン&アイが楽天の流通規模を上回って国内1位のネット通販ショップとなるのも、それほど先の話ではないのかもしれない。
ファーストリテイリングとしては、従来の取り組みを加速させるためには、多額の投資を行い構築されたセブン&アイのオムニチャネルのプラットフォームを利用したいと考えた。
出典:サービス終了のお知らせ
セブン&アイとファーストリテイリングという市場の「強者」が手を組み、市場の変化に対応しようとしている。
出典:サービス終了のお知らせ