食事方法によって失敗する可能性がある
カロリーを控えても、きちんとやせられる人と、逆に体脂肪が増えてしまい、さまざまな体調不良すら招いてしまう人がいるという衝撃の事実を発見。
低カロリーの“天国と地獄”を分けるのは、脳にある「スイッチ」。その仕組みさえ分かれば、なんと毎日しっかり食べてもやせられます。
同じカロリーの食事をしても失敗することがある
見た目もスリムで、体重も標準以下なのに、体脂肪率が25%を超える「肥満傾向」、または30%を超える「肥満」と判定される人は、“正常体重肥満(通称、隠れ肥満)”と呼ばれます。最近、とくに若い女性を中心に急増しており、中高年にも広がっていると言われます。
同じように食事を低カロリーにしても、「ダイエットに成功する人」と、体重は減ったものの「体脂肪率は減るどころか、むしろ増えてしまい、生活習慣病の危険がある人」に分かれるのです。
運命を分ける脳のスイッチ
低カロリーの運命を分ける脳のスイッチがオンになると、体脂肪が燃やされずに蓄えられてしまい、その結果“隠れ肥満”になります。また、体温を維持する機能が衰えるため、極度の冷え性や低体温などを招きます。さらに、朝の目覚めが悪く、午前中に体がだるかったり、低血圧などの症状の原因にもなります。
低カロリーにした時に糖質が不足すると、脳はエネルギー不足を感じます。そんな状態が何か月も続くと、脳は「飢餓状態だ」と判断し、「飢餓に備えろスイッチ」をオンにします。すると、蓄えた体脂肪はあまり使われなくなり、食べた脂肪も燃やすよりも蓄えられてしまうのです。
しっかり食べてしっかりやせる? 究極の食事法
ポイントは、食事に含まれる「たんぱく質:脂質:糖質」の割合にあります。なかでも、脳のエネルギー源である糖質のカロリーの割合を「およそ6割」にすること。すると、低カロリーでも脳はエネルギー不足に陥らず、「スイッチオン」にならないのです。
菓子パンやおにぎりは吸収が早いため、血糖値が短時間で上がりますが、すぐに下がってしまいます。
ご飯と一緒に、野菜などの繊維質や消化吸収が遅いおかずを食べることで、血糖値は「ゆっくり上がり、ゆっくり下がる」ようになります。これでスイッチはオンにならなくなります。
理想的な比率の栄養素を含む食事の簡単な選び方
※分量は1食400キロカロリーにする場合の目安です
下の表の《たんぱく質の多い食品》から2種類選ぶ
必ず、たっぷりの野菜(イモ類以外)、きのこ、海藻を一緒にとる
《糖質の多い食品》のうち、炭水化物から1種類、果物・イモ類のどちらか1種類をとる
料理に使う食用油(マヨネーズ、ドレッシングなども含む)は大さじ2分の1程度に
1食あたりにこれだけそろえば、ほぼ1食400キロカロリー程度で、しかも「飢餓に備えろスイッチ」がオンにならない!
《たんぱく質の多い食品》
牛乳(ヨーグルト) 120ミリリットル チーズ 1枚 卵 1個 赤身の肉 50グラム 脂の少ない魚 1切れ 豆腐 4分の1丁
《糖質の多い食品》
炭水化物
ご飯 子ども茶わん1杯 パン 8枚切り1枚 ゆでめん 2分の1玉
果物・イモ類
果物 半分 イモ類(かぼちゃ、れんこん、ごぼう、豆類も) 卵大
《脂質の多い食品》
食用油 大さじ2分の1
《カロリーがほとんどない食品》
野菜(イモ類以外)、きのこ、海藻 好きなだけ摂ってOK!
自分にあったカロリー量に調節する方法
ダイエット目的であれば、炭水化物以外は、どなたでも基本的に上記の量にします。
上記の炭水化物の量は、最も厳しいダイエットを想定した場合の量です。これだけの量を摂れば、どなたでも脳のスイッチがオンになることはありませんが、年齢が若い方・体格が大きい方・活動量の多い方は、消費エネルギーも多いため、炭水化物の量を増やすことでカロリー摂取量を調節してください。(ご飯をおかわりする、など)