◆現在、ある男性による「アート作品」に注目が集まっている。
大宮駅を通過する高崎線の車両…
「碓氷峠鉄道文化むら」にあるスリーナイン号…
全体的に淡い雰囲気があって癒される作品…
どれも「鉄道」をテーマにした『写真』…と思ったら、、、
よーく見てみると、、、
…ん？
んんん？？？
こ、これは…
写真じゃなくて『絵』だった。。
列車が並んだ写真にしか見えませんが、実は「手描きの絵」。
◆Twitterに投稿されたこのツイートで瞬く間に話題となった。
えっ…！！ってなったよね。いやマジで声が漏れたわ。 https://t.co/9Ky803x7Fi
日本信号株式会社の第133期中間報告書の表紙が話題になっています。一見鉄道の写真が掲載されているかのように見えて、実は手描きの絵だったのです。
◆この驚異の精巧さにどよめく声が相次いだ。
表紙の'絵'の紹介…って書いてある。。
◆この絵を描いたのは、埼玉県日高市に住む自閉症をもつ福島尚（ふくしまひさし）さん。
鉄道画を描くハンディキャップ画家「福島尚」さん
日高市に住む福島尚さん（４６）は、生まれつきの知的障害（自閉症）を持ちながらも、その才能が注目を浴びている画家。現在は、地元をはじめ全国の鉄道をテーマに独自の創作活動を展開している。
知的障害（自閉症）で、幼少期に鉄道に興味をもち、列車や信号機、踏切等、鉄道に関する絵を描きはじめた。
出典：自閉症の画家の「日本信号」表紙に反響 記憶を頼りに描いた鉄道 - ライブドアニュース
両親によると、小学校に進んでも行き交う電車を一日中眺めては、鉄道の風景画を描いてばかりだったそう。
中学卒業後は障害者施設に通い始めたが、鉄道画に没頭する生活が10代、20代と続いた。
出典：http://plginrt-project.com/adb/?p=27158
父親の清さん（７３）は障害がある息子を健常者と同じように生きて欲しいという願いから一度は絵を描くことをやめさせようとしたが、尚さんの熱意に負けたそうです。
日高市内の授産施設に通うかたわら、毎日２時間キャンバスに向かう。週末は４〜５時間にも及ぶ。
出典：http://www.peeep.us/25568b02
昼間は施設に通い、缶や古紙のリサイクルの作業に精を出し、戻ったら寝るまでアクリル画や水彩画を描いている。
◆誰にも習ったことはなく、全て自己流の描画だった。
アトリエで絵筆を握り、黙々とキャンバスに向かう尚さんの姿。機関車の車輪やピストン、石炭やまきもすべて１本１本筆を入れていく。
「何が難しいか」との問いに、福島さんは「難しくない」と笑顔を見せる。
「先生から技法を教わったわけでもない。描き方は全部、自己流」
出典：車輪の質感、線路の砂利…鉄オタも驚愕、埼玉のリアルすぎる「鉄道画家」（2/6ページ） - 産経ニュース
画力は年相応のものだったが、毎日絵を描き続けることで、歳を重ねるごとに絵のタッチが成長しているそうです。
◆驚きなのが、下書きをせず'記憶'だけを頼りに描いていく画法。
自閉症の福島 尚さんって人が
描いた絵が凄い上手い！
下書きなしで1回だけ観た景色を
記憶だけを頼りに描いてるねんて👀
こんな絵描けたらカッコいいわ https://t.co/DEo2METwSg
一度見た風景を詳細に脳裏に焼き付けて克明に描く能力を有し、記憶だけを頼りに下書きなしで写真のように精緻な絵を描く。
福島尚氏の存在を今知ったのだが、ちょっと唖然としてしまった。作品も素晴らしいのだが、何よりその制作プロセスに衝撃を受けた。
リツイートで回ってきた福島尚さんが凄かった。なにって絵が記憶だけを頼りに描かれてるのだそうな。
サヴァン症候群というやつらしい。
https://t.co/Nyl12F7GSf https://t.co/ep47y4UImc
『サヴァン症候群』とは？
サヴァン症候群（ savant syndrome）とは、知的障害や発達障害などのある者のうち、ごく特定の分野に限って優れた能力を発揮する者の症状を指す。自閉症やその他の発達障害から併発する症例。自閉症の10人に1人の割合でサヴァン症候群を発症するといわれている。
◆作品の特徴は、写真としか思えない程のリアリティを生み出す驚くべき精緻さ
福島さんの絵の極められた「リアル」さの１つが、”細かさ” です。「目に見えるはず」のものは、全て丁寧に描き出しています。
どう見ても写真にしか見えない…
機関車の車輪やピストンから砂利まで細かい部分も丁寧に再現する。
鉄道ファンも、「普通だったら省略して描かないところまで、全て正確に描いている！ここまで描き込まれた絵は見たことがない！！」と感動するほど。
車体や信号、部品にいたるまで、色が実物と全く同じ。
同じ箇所でも、何度も何度も、数色を混ぜて微妙に違う色を作りだしては塗り重ねている。信号や、レールなど、特に光と影を感じるような部分だと、１０回以上は塗っては乾かし、を繰り返しているそう。
鉄道が好きという気持ちと、ふだんは物静かで礼儀正しい尚さんの内面にある熱さが、あいまって外に溢れ出て、形になったのだと思います。
リアルさだけでなく、作品からは尚さんの鉄道への愛情が感じられる。
◆この福島尚さん。さらに驚くべきことに、模型まで製作していた。
創作活動は絵画にとどまらない。幼少時から、機関車や客車などを厚紙だけで再現するペーパークラフトにも熱中した。
これやばい(笑)
最近RTで回ってきた福島尚さんて人気になって調べてみたら絵の他にペーパークラフトもやばい(笑)これ全部材料厚紙だけって。。。自作で設計図も書いてここまでできるとか。。感動した(T-T)(T-T) https://t.co/QFQ2WWNOS1
材料は全て厚紙です。こちらも自己流で、何も見ずに自分で設計図を書いて、器用にカッターで切り取り、糊づけしていきます。
外側も、内側も、正確に精密に・・・ １つ１つ、気持ちが入っています。
カッターナイフとのりを使って作製した機関車は本物そっくりのできばえで、車輪やピストンはもちろん、積んである石炭やまきまで厚紙で表現する。
出典：生まれつき知的障害のある福島尚さん、独自の世界を東京都美術館に出品 … 下書きもせずに記憶を頼りに電車や線路を描く。全て自己流の描画 （画像） : にわか日報
◆天才がなせる技としか思えないが、父親の清さんはこう語る。
この作品は単に尚さんの'能力'によるものではなかった…
「記憶力は優れてるのかもしれませんが、雑誌などを何度も読んで列車に関することが頭の中に入ってるんです。天才ってわけじゃないんですよ」と清さん。
「いきなり絵がかけるようになったんじゃなくて、年相応の絵を描き続けて今に至ります。継続は力なりです。話題になっていることについて、とりわけ私からお話しすることはありません。障害があろうがなかろうが、親として子どもを後押しするだけです」
◆福島さんの絵は、日高市で実際に見ることができる。
福島さんの絵は、日高市にある「ギャラリー喫茶、ガレリア・デ・カフェ・リモン」で常設展が開かれています。