西馬音内(にしもない)盆踊りは、七百年間踊り継がれたといわれ、歴史と文化を感じさせる味わい深い行事である。踊る農民の素朴さが土の臭いを感じさせる多くの盆踊りとは全く異なり、その昔交流のあった都への憧れが凝った結果との説もある優美で優雅な踊りである。国の重要無形民俗文化財に指定されている。
日が落ちていよいよ始まる。かがり火が勢いよく燃える。 お囃子は音頭に変わった。 編み笠姿の踊り手がひこさ(彦三)頭巾姿の若い女性を率いて踊っている。 親御さんが付き添ったかわいい踊り手も多い。 音頭の歌詞は小さい子向けとはいえないユーモラスでエロティックな内容だ。 大きくなってから、耳にこびりついた歌の意味がわかって苦笑するのだろう。
西馬音内盆踊り
出典元:YouTube
西馬音内盆踊りの魅力の一つは、その独特の美しいファッションです。
被り物-彦三頭巾
未成年女性の踊り子は、彦三(彦左)頭巾とよばれる黒頭巾をかぶります。
目だけを出して、頭からすっぽりと被ってしまうため、誰が踊っているのかわかりません(実際は浴衣とかでわかる人にはわかるようです)。これは「亡者」の姿を表していると考えられます(西馬音内盆踊りの別名は「亡者踊」)。こうすることによって「お盆に戻ってきた精霊に、いっしょに踊って楽しんでもらう」という盆踊りの目的を、かたちにして表しているのです。
「彦三(ひこさ)頭巾」と呼ぶ黒い頭巾、「端縫い(はぬい)衣装」と呼ばれる絹布をつづった衣装などが代表的です。近年各地で多くみられるような「揃い」の踊り浴衣ではなく、各家の歴史と個性を感じさせるところも、ステキです。
出典:http://www.bonodori.net/zenkoku/nishimonai/nishimonai_fashion.html
その町の西馬音内(にしもない)地区は小さな一角だが、日本でも有数の美しい盆踊りで知られている。
踊りの美しさでは富山市八尾の「越中おわら風の盆」が知られているが、西馬音内の盆踊りの美しさもひけをとらない。
両方に共通しているのは、編み笠を深くかぶり、決して顔を見せないが、踊りでその女性の美しさを表すことだ。
端縫いの衣装
藍染めの浴衣
9時半より大人踊りになり、会場の雰囲気はうって変わり、観客は踊りの美しさに魅入る。
なぜ顔を隠すのかというのには地元に伝わる一つの説がある。江戸時代山賊が現れて娘をさらうので顔を隠して踊るようになったと。
西馬音内の盆踊り 歌詞
時勢はどうでも 世間はなんでも 踊りこ踊りたんせ 日本開闢 天の岩戸も 踊りで夜が明けた
・踊りの上手も 見目のよいのも 土地柄血すじ柄 なんでもかんでも 嫁コを欲しがら ここから貰たんせ
・踊るて跳ねるて 若いうちだよ おらよに年ゆけば なんぼ上手に 踊てみせだて 誰もみる人ねぇ
クチコミ
西馬音内盆踊りは、阿波踊り、郡上踊りと並んで、日本三大盆踊りの一つ。
編み笠に端縫い衣裳のあでやかさとひこさ頭巾の一種異様さの組み合わせ。「音頭」と「がんけ」に合わせた優雅な舞いで、踊り手が手が届くような目の前すぐを過ぎていく。こうしたまったく夢うつつの世界は7時半から11時まで。本当にあっという間の出来事のようでした。
秋田県羽後町西馬音内(にしもない)の本町通り。
国の重要無形文化財に指定されており、近年観光客は増えている。
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出典:http://4travel.jp/domestic/area/tohoku/akita/oomagari/yuzawa/event/11286684/