◎日本のアニメは「町おこし」でも膨大な経済効果を生む!?
日本のアニメは世界に冠たるコンテンツであり、膨大な経済効果を生み出すことはもはや常識だが、マニアックなアニメファンの間で盛り上がっている“聖地巡礼”も、ここにきてすっかり定着しているという。
ファンたちが聖地を“巡礼”することで、その地域に思わぬ経済効果をもたらし、場所によっては数十億円レベルの効果を生み出すという。
◎「ガールズ&パンツァー」の舞台となった茨城県・大洗
『ガールズ&パンツァー』(通称ガルパン)は、2012年秋にテレビアニメが放送されて以降、舞台となった大洗には多くのファンが訪れる、いわゆる聖地巡礼が行われるようになった。
出典:ガルパンが茨城県のイメージアップに貢献! 『平成25年度いばらきイメージアップ大賞表彰式』に西住みほ役の声優・渕上舞が登場 - ライブドアニュース
ガールズ&パンツァー
◎役場や商工会など…町をあげての協力!
主人公たちの拠点となる高校は、巨大船舶の上に築かれた海上都市に所在する設定だが、その母港は茨城県東茨城郡大洗町であることが描写されており、サンクスの他、大洗町の店舗や宿泊施設、交通機関、役場や商工会などが協力・応援しており、街並、各種施設、交通機関がほぼ忠実に再現され、一部は実名で登場する。
◎地元の鉄道会社も2期ぶりの経営黒字!
鹿島臨海鉄道の発表によると、定期外旅客が同3%増の81万2000人と、前期より2万4000人増えた。
鹿島臨海鉄道
これが、人気アニメ『ガールズ&パンツァー(ガルパン)』のラッピング車両運行企画など誘客効果とみられる。
結果、2016年3月期決算は、経常利益が2540万円で、2期ぶりに黒字となったというのだ。
◎「らき☆すた」の舞台となった埼玉県・鷲宮町
2007年にアニメ化されて大ブームを巻き起こした“空気系”(美少女キャラの他愛もない日常を淡々と綴る)学園アニメ『らき☆すた』の舞台・鷹宮神社のモデルとなった、埼玉県鷲宮町の鷲宮神社には“巡礼者”が殺到。
鷲宮神社
◎3年間で22億円もの経済効果!!!
2008年は30万人だった初詣客が、2009年には42万人に激増し、埼玉県久喜市(鷲宮町は後に久喜市に編入)はアニメ放送後3年間で22億円もの経済効果があったことを発表した。
らき☆すた
鷲宮は未だに初詣やばいけど大洗ほどインパクトを感じたことはないなあ らきすたファンから見たらまた違うのかな
みなせ@まったりアークスヽ(*゚∀゚)ゞ@blackvalkyrie2
そーいや埼玉住んでたとき聖地巡礼で鷲宮神社行ったなぁ
近くの茶屋さんいったららきすたにまつわるメニューとかあって面白かったし美味しかった t.co/aHPy4feVI0
◎おなじみ「ゲゲゲの鬼太郎」作者の出身地、鳥取県の境港
水木さんの出身地・境港市のJR境港駅前から始まる全長800メートルの「水木しげるロード」には目玉おやじ、ぬりかべ、ねこ娘などおなじみの妖怪キャラクターのブロンズ像が並ぶ。
出典:http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/feature/CO012712/20150109-OYTAT50113.html
水木しげるロード
◎80年代以降、さびれていた境港…
1970年代に到来したモータリゼーションの変化や、1974年(昭和49年)以降の大規模小売店の進出(cf. 大規模小売店舗法)などに押されて衰退し、空き店舗の増加(シャッター通り)など、商業の空洞化が起きていた。
◎1993年にオープンした水木しげるロードが人気に!
観光客が2014年まで5年連続で年間200万人を突破しているロード周辺では、街灯やポスト、交番に至るまで妖怪をモチーフにした町づくりが進められている。
出典:http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/feature/CO012712/20150109-OYTAT50113.html
ゲゲゲの鬼太郎
作/水木しげる
妖怪そっくりコンテスト」や「境港妖怪検定」「妖怪川柳コンテスト」など、大小100のイベントを開催。誘客を持続させる奥の手は「矢継ぎ早の企画と実現」だ。
出典:http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/feature/CO012712/20150109-OYTAT50113.html
水木さんの高い知名度と優れたキャラクターの数々なしにはロードの成功はなかった。
出典:http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/feature/CO012712/20150109-OYTAT50113.html
◎おなじみ「アンパンマン」作者の出身地、四国
「子供達に人気のある夢のあるキャラクター”アンパンマン”を、四国の顔にしたい」と、JR四国社長。
出典:アンパンマン列車
それいけ!アンパンマン
作/やなせたかし
◎2000年、JR四国からアンパンマン列車デビュー!
やなせ先生による出発の合図を受け、アンパンマン列車は走り出しました。
出典:アンパンマン列車
◎アンパンマン効果?JR四国売上高増加!
鉄道事業についてJR四国は、観光列車などの運行により需要開拓と地域への誘客、PRに努めたことや、新型特急電車の追加投入などにより対抗輸送機関対策を進めたことなどから売上高が増加。
アンパンマン列車事業推進室の高田しのぶマネージャーは「アンパンマン列車に乗って四国に来ていただき、楽しい旅の思い出をつくってほしい」と話している。
@hashiguchiyohei うわ~(≧∇≦)乗ったんですね♪アンパンマン大好きなので、羨ましいです(≧∇≦)四国行きた~い\(^O^)/
◎「エヴァンゲリオン」の舞台となった神奈川県・箱根
『エヴァ』の舞台となる架空の都市「第3新東京市」は、箱根の仙石原という設定。
エヴァンゲリオン
ローソンが仙石原支店を「ローソン第3新東京市店」と改名してオープン。限定版の「箱根補完マップ」を配布すると、2日目には来店者数が3500人を超えパニックとなり、3日でイベントが中止となるほどだった。
『エヴァ』目当ての観光客は、県外が70%。その中でも20~30歳代が70%も占めているんです」(箱根町観光協会専務理事・高橋始氏)と話すように、若年層の取り込みという当初の目標も達成することができた。
◎日本の地方再生の鍵はアニメにあり!?
アニメファン×地方自治体×地元企業それぞれがウインウインの関係になることは、本来の意味での“民間レベルの町おこし”であり、日本の地方再生の鍵を握っているのかもしれない。