FG-150 FG-180 初期カタログ
おそらく1967年04月頃の最初期のカタログ。
(なお製造開始は1966年10月頃)
FG-150、FG-180はヤマハのフォークギターとしては最初期のモデル。
FG-180はヤマハ独自の形状ながら、いわゆる標準サイズのモデル。
FG-150は各種の材質はFG-180と同じながら、サイズが一回り小さいモデル。
FG-110 FG-230 初期カタログ
こちらも1967年04月頃のカタログ。
○FG-150、FG-180の好評を受けて、FG-150の廉価版としてFG-110を、FG-180の12弦モデルとしてFG-230を1967年04月に製造開始。そのタイミングで作成されたカタログと思われる。
○FG-110はサイド&バックがメイプル、ネックがナトー、指板がブビンガ、糸巻きは一部がプラスチック製と各種の材質のグレードはFG-150から大きくダウンしている。なおサイド&バックにメイプルが使用されているのは、国内モデルではFG-110のみの珍しい仕様(海外輸出モデルのFG-75がサイド&バックにメイプル)
○FG-230の材質はFG-180と同じ。
FGー150 FGー180 1969年03月以降のカタログ
ヘッドのロゴが音叉マークとなっているため、1969年03月以降に作成されたカタログと思われる。
○FGー150、FG-180については、ラベルの色+ヘッドロゴの形状+トラスロッドカバーの形状により大きく分けると以下の4パターンが存在する。
1)ライトグリーンラベル期:赤ラベル以前のもの。ラベルカラーが薄緑色。
なおこの時期のヘッドロゴの「YAMAHA」の文字はそれぞれの文字が真四角。
2)赤ラベル(最初期):ヘッドロゴは「YAMAHA」(やや縦長)+トラスロッドカバーが釣り鐘型(下側が緩やかに末広がりにカーブしている)
3)赤ラベル(中期):ヘッドロゴは「YAMAHA」(やや縦長)+トラスロッドカバーが三角形(縦長の三角形)
4)赤ラベル(後期):ヘッドロゴは音叉マーク+トラスロッドカバーが三角形(縦長の三角形)
※なお実際にはそれぞれのパーツの切り替えは緩やかに行われているため、各時期の過渡期には混在したモデルが存在する。
FGー110 FGー140 1969年03月以降のカタログ
前述の通り、FG-110は1967年04月に発売されたFG-150の廉価モデル。
そして少し遅れて1968年05月に発売されたのが、FG-180の廉価モデルであるFG-140。
FG-140はサイド&バックがラワン、ネックがナトーという2点がFG-180との相違点です(トップ板=スプルース、指板=ローズはFG-180と同じ)。
同じ廉価モデルとはいえ、FG-110ほどのダウングレード感はありません。
それぞれ1967年、1968年の製造開始のため、ヘッドロゴが「YAMAHA」のFG-110とFG-140が存在します。
FGー350 FGー500 1969年05月以降のカタログ
ヤマハFGシリーズの赤ラベル期・最上位モデルがFG-500、No.2がFG-350です。製造開始は1969年05月。おそらくその時期のカタログ。
なおFG-350のみ、推奨使用弦のゲージがヘヴィゲージです。
FGー230 FGー550 1969年05月以降のカタログ
赤ラベル期の12弦モデル2本のカタログ。
前述の通り、FG-230は196704月の製造開始。そして1969年05月に製造開始された最上位モデルがFG-550。
この時期、フォークギターとしては12弦ギターの需要が一定数あったため(むしろ人気機種だった)、最上位モデルの材質で12弦モデルが作られています。
FGー220 FGー280 1971年12月以降のカタログ
1971年12月に製造開始された2機種、FG-220とFG-280。
1972年05月には赤ラベル全機種の製造が終了し、次世代モデルのグリーンラベルの製造が開始されるため、この2機種の製造期間は実質6ヶ月程度。
材質もFG-180の一部グレードアップモデルと考えられるため、希少性は高くFG-180よりも評価は高くなってもいいはずだけれど、一部のマニアを除けばそこまでの人気は獲得出来ていないように思える(「幻の~」とも言われていないところが何とも不遇なモデル)。
なおスペック表としては、FG-180とFG-220の間に相違点は見当たらない。FG-280もそれらとほぼ同内容で、一部の材に「高級」の文字が付けられているだけで、果たして価格差ほど材に差があるのかは不明。まさに不遇の2機種。