○野菜づくりは土づくりから
野菜づくりに良い土とは
良い土とは、
1.保水性があること。
根は水に溶けた肥料を吸います。
2.通気、排水性が良いこと。
野菜の生長には新鮮な空気が必要です。
水はけが悪いと根腐れしやすくなります。
3.肥料をよく保持すること。
肥料が流れないくらいの粘着性のある土が必要です。
4.酸性度が適切であること。
ほとんどの野菜は酸性土ではよく育ちません。
5.病原菌が少ないこと。
連作(同じ場所で同じ作物を続けて栽培)等により、土壌による伝染性の病気が多くなります。
土が根の住みやすい場所を提供する必要があります。
作物が健全に生育するためには、光や温度、空気・炭酸ガス(二酸化炭素、CO2)、水および養分の十分な供給が必要です。これらのうち水と養分は根から吸収されます。このような役目を持った根が順調に伸長するためには、土が根の住みやすい場所を提供する必要があります。
団粒構造の土を作るには、土を耕して空気を含ませればいい訳ではありません。
団粒化は、土の中に棲む多様な土壌生物の活動のおかげです。
土壌生物が枯れた植物や根を食べながら活動し、分泌する粘液が接着剤の働きをして、土や腐食、ミミズの糞などがくっつき合って団子が作られます。
また、かたい土をほぐして耕しているのは、植物の根やミミズなどの土壌生物です。
このように、団粒構造の土を作るのに大切なことは、土壌生物を増やすことにあります。そのために、堆肥など土壌生物の食べ物となる有機物を投入してあげることが、土作りの第一歩です。
有機物の投入によって透水性、保水性、保肥性、通気性などをよくしましょう
牛糞堆肥が安いのでおすすめ
土壌改良としては一番安い資材なのでお金もかからないものがお勧めです。土壌改良するには思いのほか、量がたくさん使用します。バーク堆肥などは20kg400円弱しますが、牛糞堆肥は40リットル(17,5kg)298円で100円違います。
日本の土壌は酸性土壌が多いので、一般的には土壌改良材を利用して、野菜に適した弱酸性~中性に矯正しましょう。
苦土石灰、有機石灰などの酸性矯正資材を入れましょう
出典: 野菜づくりの基礎知識 | 農と食 | JAあいち豊田
苦土石灰が安いのでお勧め
苦土石灰
石灰と苦土はバランスが大切で、石灰ばかりが多いと野菜が苦土を吸収できなくなって欠乏症が出てしまいます。苦土石灰なら両者をバランス良く施せるので便利。
また、空気や水に触れても変化せず、ゆっくり溶け出すため、効き目が穏やかで扱いやすいのが特徴です。
○肥料について
<有機質肥料>
油かす・骨粉・魚かす・鶏ふんなど、動植物質を原料とした肥料です。天然物のため一般に成分の含量は低く、土中の微生物によって分解されてから効くため、ゆっくりと長く効く緩効性です。また、三要素以外にも微量要素など、様々な有用成分を含み、地力を高める働きがあります。
<無機質肥料>
尿素・過リン酸石灰・硫酸カリなど、鉱物や石油などを化学的に反応させてつくった肥料で、化学肥料ともいいます。一般に速効性で、三要素のうち不足する成分だけを単独で与えることもできます。家庭園芸では、成分が急激に溶け出さないよう加工した緩効性のものが多く使われます。
そっこう性肥料:施肥(肥料を与えること)するとすぐに吸収されて施肥の効果が現れますが長続きしません。追肥やお礼肥などとして使います。
緩効かんこう性肥料:肥料の効き方が施肥後通常2~3か月、長いものは半年以上とゆっくりと効きめが続きます。元肥や追肥として使います。
出典: 野菜づくりの基礎知識 土づくり / 熊本県地産・地消サイト
肥料は、原料の種類によって有機質肥料と無機質肥料(化学肥料)に分かれます
<肥料の役割>
植物には、三大要素といわれるチツ素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)が必要になります。
肥料は、野菜の体をつくる重要な要素です。少なくても多すぎてもうまく成長しませんので、必要な時期に必要な量をあげることが大切です
出典: 野菜づくりの基礎知識 | 農と食 | JAあいち豊田
肥料の袋にはその成分量が「N(5):P(3):K(1)」というように表示されおり、作物に適したものを選びましょう。
鶏ふん が安いのでおすすめ
20kg150円位で売っています。後米ぬかも肥料として使えますので近くの精米機で無料で手に入れることが出来るので探してみましょう。
発酵鶏ふんは、三要素(窒素・リン酸・カリ)を含み、窒素に関しては速効性があり、効果が長続きします。また、リン酸も比較的多く含むので、元肥に向いていますが、速効性があるので、十分に発酵しているものなら、追肥にも使えます。
発酵鶏ふんを元肥として使う場合は、作付けの1週間ほど前に施し、十分に土に混ぜ込みます。ただし、施肥量は200~500g/㎡までです。それ以上だと、窒素過多となり、肥焼けすることがあります。
○被覆資材の基本知識
ビニールマルチ資材
ビニールマルチはとっても便利な資材です。黒色や透明があり、一般的には雑草防止を兼ねて黒色が多く使われています。
べた掛け・トンネル用資材
寒冷紗(かんれいしゃ)は、糸を粗く織った布で、防虫、防風、防雨、防霜、遮光など多面的効果のある資材です。主に白色は防虫用、黒色は遮光用として使用されてます。防虫効果が高いことから、無農薬栽培にも利用されています。
野菜には、温度が高い方が生育がよいものがあります。露地栽培では、栽培できる期間が限定されるため、ビニル等のフィルム資材で土壌表面を覆い地温を高めたり、作物を覆うことにより気温を高めて栽培期間を早めたり、遅らすことができます。
出典: 野菜づくりの基礎知識 生産資材 / 熊本県地産・地消サイト
露地栽培、マルチ栽培、べたがけ栽培、トンネル栽培、ハウス栽培と技術が高度化するにしたがって生産は安定しますが、経費は高くなります。
草マルチなら無料で出来る
マルチ農法は稲わら・青草などの有機資材でもおこなうことができます。
ビニールマルチに比べた草マルチの利点
適度に水分調整することができる。散水は草マルチのすきまを通って下に流れていきますが、株元から蒸発する水は草マルチが蒸散を抑制する一方、土中の水分が過剰なら、草マルチの隙間から蒸発するので、土壌の乾燥や加湿を防ぐこともできます。
ビニールマルチにはない利点です。
出典:草マルチ農法の利点・効果: 家庭菜園や家庭農園で作る野菜のおいしい・上手な作り方・育て方
草マルチは自然に分解するため使用後の回収の必要がない。
籾殻マルチも無料で出来る
米ぬか同様、精米所で手に入れることが出来る。
適度に水分調整することができる。
籾殻(もみがら)マルチもビニールマルチと同じく水分の蒸発を抑えます。
機密性が強いビニールマルチはほぼ完全に水分の蒸発を防いでしまうのに対し、籾殻(もみがら)マルチは籾殻(もみがら)の隙間を通って蒸発することができます。
従って、ビニールマルチのように、完全に蒸発を妨げるわけではないので、地中の加湿や過乾を防ぎ、適度な水分量を保つことができるというわけです。
散水は籾殻(もみがら)のすきまを通って下に流れていきますが、株元から蒸発する水は籾殻(もみがら)が蒸散を抑制する一方、土中の水分が過剰なら、籾殻(もみがら)の隙間から蒸発するので、土壌の乾燥や加湿を防ぐこともできます
出典:籾殻マルチの利点・効果: 家庭菜園や家庭農園で作る野菜のおいしい・上手な作り方・育て方
籾殻(もみがら)は自然に分解するため使用後の回収の必要がない。