◆「声に出してつぶやきたくなる」村上春樹の名言・名セリフです。
村上春樹
村上春樹(1949年~)
日本の小説家、翻訳家。世界文学へ貢献した作家に贈られるフランツ・カフカ賞を受賞し、以後ノーベル文学賞の有力候補と見なされている。
1949年、京都府京都市に生まれる。1968年に早稲田大学文学部に入学。在学中は映画脚本家を目指して映画の脚本を読みふける。1971年に学生結婚。在学中にジャズ喫茶を開店する。1979年、ジャズ喫茶を経営する傍ら、作品を書き続け、「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞する。1987年に出版した『ノルウェイの森』が大ベストセラー。2002年の長編『海辺のカフカ』により国際的評価も高まる。2009年、エルサレム賞を受賞。
遠くから見れば、 大抵のものは綺麗に見える。
『1973年のピンボール』
過ちを進んで認める勇気さえあれば、 だいたいの場合取りかえしはつく。
『海辺のカフカ』
一般論をいくら並べても 人はどこにも行けない。
『羊をめぐる冒険』
高く堅固な壁と卵があって、 卵は壁にぶつかり割れる。 そんな時に私は常に卵の側に立つ。
『イスラエル最高の文学賞エルサレム賞を受賞時のスピーチ』
人間には欲望と プライドの中間点のようなものが必ずある。全ての物体に重心があるようにね。
『羊をめぐる冒険』
深刻になることは必ずしも、 真実に近づくこと…ではない。
『ノルウェイの森』
僕は逃げられないし、 逃げるべきではないのだ。 それが僕の得た結論だった。たとえ どこに行ったところで、それは必ず僕を追いかけてくるだろう。
『ねじまき鳥 クロニクル』
完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。
『風の歌を聴け』
ひとつ覚えておいていただきたいのですが、ものごとは見かけと違います。
『1Q84』
今は待つしかありません。お辛いとは思いますが、ものごとにはしかるべき時期というのがあります。
『ねじまき鳥クロニクル』
忘れたいものは 絶対に忘れられないんです。
『沈黙』
紳士とは、払った税金と、寝た女性について多くを語らない人のことです。
『女のいない男たち』
生きている限り個性は誰にでもある。それが表から見えやすい人と、見えにくい人がいるだけだよ。
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
どれだけの天才でもどれだけの馬鹿でも自分一人だけの純粋な世界なんて存在しえないんだ。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
世の中にはね、一人でしかできんこともあるし、二人でしかできんこともあるんよ。それをうまいこと組み合わせていくのが大事なんや。
『アフターダーク』
つまりさ、可能性がまわりに充ちているときに、それをやりすごして通りすぎるというのは大変にむずかしいことなんだ。
『ノルウェイの森』
死は生の対極としてではなく、その一部として存在する。
『ノルウェイの森』
悪い予感というのは、良い予感よりずっと高い確率で的中する。
『1Q84』
自分に同情するな。自分に同情するのは下劣な人間のやることだ。
『ノルウェイの森』
インターネットで「意見」があふれ返っている時代だからこそ、「物語」は余計に力を持たなくてはならない。
『毎日新聞インタビュー』
長いあいだ一人でものを考えていると、結局のところ一人ぶんの考え方しかできなくなるんだということが、ぼくにもわかってきた。
スプートニクの恋人
多くの人は枠組みが必要で、それがなくなってしまうと耐えられない。いろんな檻というか囲い込みがあって、そこに入ってしまうと下手すると抜けられなくなる。
『毎日新聞インタビュー』
人間というのはある場合には、その人間が存在しているというだけで誰かを傷つけてしまうことになるのだ。
『国境の南、太陽の西』
起こってしまったことというのは、粉々に割れてしまったお皿と同じだ。どんなに手を尽くしても、それはもとどおりにはならない。
『海辺のカフカ』
公正さというのは極めて限定された世界でしか通用しない概念のひとつだ。しかしその概念はすべての位相に及ぶ。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
何よりつらいのは、性行為そのものよりはむしろ、彼女たちと親密な時間を共有することができなくなってしまうことかもしれない。女を失うというのは結局のところそういうことなのだ。
『女のいない男たち』
強い人間なんてどこにも居やしない。強い振りのできる人間が居るだけさ。
『風の歌を聴け』
慎重に考慮した結果、最終的に出席の判断をしました。この判断の理由の一つは、実に多くの人が行かないようにと私にアドバイスをしたことです。
『イスラエル最高の文学賞エルサレム賞を受賞時のスピーチ』
俺は俺の弱さが好きなんだよ。苦しさやつらさも好きだ。夏の光や風の匂いや蝉の声や、そんなものが好きなんだ。どうしようもなく好きなんだ。
『羊をめぐる冒険』
涙を流さずにタマネギを切るコツを知ってる? 涙が出てくる前に素早く切り終えることだよ。
『やがて哀しき外国語』
世の中というのはそういうものだ。その状況の向こうにいる人間の姿がきちんと見えていれば、大抵のことには我慢ができる。
『遠い太鼓』
この世界に音楽というものがなかったら、僕らの人生は(つまり、いつ白骨になってもおかしくない僕らの人生は)もっともっと耐え難いものになっていたはずだ。
『村上ラヂオ』
女性は怒りたいことがあるから怒るのではなくて、怒りたいから怒っているのだ。そして怒りたいときに怒らせておかないと、先にいってもっとひどいことになるのだ。
『遠い太鼓』
人は、本当のところ、 完全な自由に耐えられないと思います。 その自由を、使いこなせない。 けれど、そういう自由を手に入れるために、 自分の思いを集中させて、がんばったりはできる。 そのほうが幸せか。
『海辺のカフカ』
みんな同じさ。 何かを持ってるやつはいつか 失くすんじゃないかとビクついてるし、 何も持ってないやつは永遠に 何も持てないんじゃないかと心配してる。
『風の歌を聴け』
どんなことでもそうだけれど、結局いちばん役に立つのは、自分の体を動かし、自分のお金を払って覚えたことね。本から得たできあいの知識じゃなくて。
『スプートニクの恋人』
僕の言っていることは、大抵の人間にはまず理解されないだろうと思う。
『ダンス・ダンス・ダンス』
説明しなくてはそれがわからんというのは、つまり、どれだけ説明してもわからんということだ。
『1Q84』
人の心と人の心は調和だけで結びついているのではない。それはむしろ傷と傷によって深く結びついているのだ。痛みと痛みによって、脆さと脆さによって繋がっているだ。
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』
しかしなによりも怖いのは、その恐怖に背中を向け、目を閉じてしまうことです。そうすることによって、私たちは自分の中にあるいちばん重要なものを、何かに譲り渡してしまうことになります。
『レキシントンの幽霊』
懲りるのは良いことだ。人は懲りると用心深くなる。用心深くなると怪我をしなくなる。良い樵というのは体にひとつだけ傷を持っているもんさ。それ以上でもなく、それ以下でもない。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
僕らの心は石ではないのです。石はいつか崩れ落ちるかもしれない。姿かたちを失うかもしれない。でも心は崩れません。
『神の子どもたちはみな踊る』
僕らはとても不完全な存在だし、何から何まで要領よくうまくやることなんて不可能だ。不得意な人には不得意な人のスタイルがあるべきなのだ。
『村上朝日堂はいほー!』
他人と同じものを読んでいれば他人と同じ考え方しかできなくなる。
『ノルウェイの森』
死んだ人はずっと死んだままだけど、 私たちはこれからも生きていかなきゃならないんだもの。
『ノルウェイの森』
私たちがもともな点は、自分たちがまともじゃないってわかっていることよね。
『ノルウェイの森』
幸福は一種類しかないが、不幸は人それぞれに千差万別だ。
『海辺のカフカ』
退屈でないものには人はすぐに飽きるし、飽きないものはだいたいにおいて退屈なものだ。
『海辺のカフカ』
夢の中から責任は始まる。
『海辺のカフカ』
みんな自分を表現しようとして、でも正確に表現できなくてそれでイライラするんだ。
『ノルウェイの森』