◆南米の産油国ベネズエラの経済が、危機的状況に。
恐らくは世界で最も運営のひどい経済国ーそれが世界有数の石油輸出国ベネズエラの今。並外れた経済政策の失敗のおかげで、請求書の支払いができない状態のひどい国だ。
ベネズエラ
ベネズエラ・ボリバル共和国(ベネズエラ・ボリバルきょうわこく)、通称ベネズエラは、南アメリカ北部に位置する連邦共和制社会主義国家である。東にガイアナ、西にコロンビア、南にブラジルと国境を接し、北はカリブ海、大西洋に面する。首都はカラカス。南米大陸でも指折りの自然の宝庫として知られている。
ベネズエラでは基本的な医薬品からトイレットペーパーに至るまで物資不足が深刻化している。物資があっても価格は高騰し、世界でも最悪の高インフレ国となった。
◆輸入代金未払い山積み、、、デフォルト(債務不履行)がささやかれている。
専門家の間ではベネズエラのデフォルト(債務不履行)危機がささやかれてきた。
出典:ロシアだけじゃない原油安でデフォルトしそうな国 | ビジネス | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
ベネズエラの輸入代金の支払い遅延が膨大な規模に積み上がり、過去最悪の資金不足をさらに悪化させているとして、同国有数のエコノミストらは対外債務の返済を続けるとした政府の方針を疑問視している。
政府のデフォルト(債務不履行)
・2013年7月18日、アメリカのミシガン州デトロイト市は米連邦破産法第9章を裁判所に申請し財政破綻した。
・2014年3月末時点で中国の9省が地方債務のデフォルトを起こした。
・2014年7月31日 - アルゼンチンは、約12年ぶりに2度目の債務不履行に陥った。
デフォルト(債務不履行)懸念に市場が身構える中、12月9日の取引で債務保証コストは急上昇。国債価格も急落し、ベネズエラの苦境は一層深まっている。
出典:焦点:デフォルト懸念のベネズエラ、原油依存で深まる苦境 | ロイター
格付け機関のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ベネズエラを「脆弱な状態で、支払い義務を果たすために有利な事業、金融、経済環境に依存している」と評価し、同国の債券を格下げした。
◆経済危機の原因は「原油価格安」
昨今の原油安が、ベネズエラの経済苦境の原因。
原油安は輸出の95%を石油に頼るベネズエラ財政を直撃している。
出典:ロシアだけじゃない原油安でデフォルトしそうな国 | ビジネス | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
原油価格は過去6カ月で50%以上下落し、14年末には1バレル=46.97ドルを記録した。
原油はベネズエラの外貨獲得の90%を占める。
そもそもの背景には、チャベス前政権時のボリバル(社会主義)革命がある。同政権は、政府に不満を持つ大手企業を国営化し、価格統制で利潤追求を否定し、物価上昇を抑えた。その結果、事業を放棄する経営者が相次いだ。
昨年11月のOPEC総会では、生産を削減して価格を引き上げることを主張したものの、失敗。そうでなくても同国ではインフレ率が63%に達し、先週は政府が景気後退を認めた。
出典:ロシアだけじゃない原油安でデフォルトしそうな国 | ビジネス | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
◆深刻な食糧不足
南米の産油国ベネズエラの経済が、危機的状況だ。食料品不足など、国民生活にも悪影響が及んでいる。
最近は穀物、野菜、果物なども不足している。スーパーの前には長蛇の列が続き、入口では警官が警備にあたっている。こうした光景がどこでも見られる。
出典: “水より安い”ガソリンで、隣国の食料品を密買 南米ベネズエラ、経済危機の実態 | NewSphere
列の中では、母、娘、孫まで並んで割当より10倍の量を得ようと並んでいる有様
40°の屋外でも食品を求めて長蛇の列ができている。
ベネズエラは多くの品は海外輸入に依存しており、輸入会社がドルへのアクセスが難しくなると付随的に輸入が困難になり、現在の物資不足を招いている。
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牛乳、砂糖、薬品類、粉類などの生活必需品の入手困難が問題になっている。このせいで強奪と殺人件数が急増し治安悪化につながっている。
出典:Blogger
2人の女性がとうもろこし粉(日本の小麦粉に相当)の奪い合いで殺傷沙汰になった事件も
◆政府も「買占め対策」に出るほど
価格規制によって安い値段で売られている商品を買い占めコロンビアなど周辺国に密輸出している業者を取り締まるため、先月指紋認証システムの導入を発表した。
食糧不足が深刻化しているベネズエラでは、政府が買い占め防止のための指紋認証システムの導入を一部の国営スーパーで開始した。
ネズエラでは食糧不足が1年以上続き、粉ミルクや調理用油だけでなくおむつや薬などの生活必需品も不足。スーパーの前には常に長い列ができている。
◆隣国コロンビアとの「密貿易」が盛んに
のような事態になり、隣国コロンビア相手の密貿易が盛んになっている。
特に密貿易で潤っているのは、ベネズエラのサン・アントニオ市と、コロンビアのククタ市だ。両都市を結ぶ、全長315mのシモン・ボリバル橋が国境であり、物資売買のためベネズエラ側から橋を渡るのだという。なお沿道には、200の両替商がり、公式レート1ドル=6.3ボリバルに対し、1ドル=175ボリバルといった闇レートで取引されている。
◆水より安い「石油」を売って「食料品」などを買う
最も売れる商品は、“世界で一番安い”とされる石油だ。
ミネラルウォーターより安い。
出典:ベネズエラ経済が危機的 「水より安い」ガソリンで食料品を密売 - ライブドアニュース
ベネズエラでは0.018ドル/リットルのガソリンが、コロンビアでは1.13ドル/リットルで売れる。
コロンビアのタクシー運転手の中には、ベネズエラ側で詰めたガソリンを、帰りに必要な分だけ残してコロンビアで売る者もいる。燃料容器にガソリンを入れてバイクに積み、日に何度も往復して商売にしている者もいる。
密貿易の際には検問所での賄賂が横行している。
国境から600km入ったメデジン市や首都ボゴタ市までガソリンを持ち込み、ガソリンスタンドで売る大胆な者もいるそうだ。もちろん、彼らは検問所での賄賂を忘れない。
◆薬の不足も深刻
薬不足は深刻で、今月も首都カラカスの総合クリニック病院で3人が亡くなったという。昨年11~12月でも13人が亡くなっている。
今月5日からは心臓手術が中止となった。2007年、外科手術は450人に行なわれたが、昨年はわずか97人だったという。
医師は「抗生物質もない、レントゲンも使えない、研究室も使用不能、鎮痛剤もない」と、危機的状態を訴えている。
密輸入先のコロンビア側に30mも入れば、1500~2000もの業者が商材を販売している。どれもベネズエラ国内で不足している物ばかり。利益率は100~200%にもなるという。中には薬もある。
出典: “水より安い”ガソリンで、隣国の食料品を密買 南米ベネズエラ、経済危機の実態 | NewSphere
ベネズエラで需要の高い薬は、解熱効果がありデンゲ熱やチクングニア熱の治療に使われる、アセトアミノフェン
◆チャベス前大統領政権の弊害
チャベス前大統領の政治のツケと、同氏死後の混乱が根底にある。
チャベス前大統領
ウゴ・ラファエル・チャベス・フリーアス、(スペイン語: Hugo Rafael Chávez Frías, 1954年7月28日 - 2013年3月5日)は、ベネズエラの政治家、軍人。第53代共和国大統領。軍における最終階級は陸軍中佐。
チャベス氏は1999年に革命を断行。石油輸出で得た収益を、無計画に、医療・福祉など貧困層の生活改善に充てた。企業への干渉を強化して物価上昇を抑え、価格統制にも関与した。そのため国内産業の発展が鈍った。
出典: ベネズエラ:150万人脱出の“絶望”経済 原油安が追い打ち、デフォルト懸念も | NewSphere
外資企業に対しては、利潤を本国に送ることも規制。海外企業からの投資は、GDPの僅か1%であった。
2013年にチャベスが病死するまでに、ベネズエラ経済は完全に退廃していた。統制経済で毎年ハイパーインフレが繰り返され、輸出は石油だけ(約95%)のため外貨が不足していた。これが経済の不安定に繋がり、治安も悪化した。
◆ベネズエラ現大統領ニコラス・マドロへの不信感が増すばかり
チャベス亡き後、彼に忠実な政治家マドゥロが大統領に就任したが、政治に変化はない。むしろ、学生らの抗議運動を警察や民兵を動員して徹底弾圧するなど、状況は悪化している。
ベネズエラでは、マドゥロ政権の不支持率が75%にもなっている。
ベネズエラのマドゥロ大統領
◆マドゥロ大統領が就任してから国内情勢がさらに悪化
マドゥロ大統領が就任してから起こったこと
・スーパーインフレ
・治安悪化(殺人件数は世界ナンバーワン!)
・生活用品と食糧不足
・現在の暴動
出典:Blogger
スーパーインフレ
2013年の年間インフレ率は56.2%と世界でもトップクラス。モノの値段が去年の2倍強。おかげで生活必需品や食料がスーパーマーケットに十分な量がそろわない。
USドルを買うためのブラックマーケットが横行
ベネズエラではドルを買うのに政府を挟む必要があります。2003年に前大統領チャベス氏が作ったシステムで国内の経済混乱の回避、食料品の値段をコントロールする目的で施行されています。
貧困層からは支持があるマドゥロ大統領
生活保護のようなシステムがベネズエラにもあり、働らかない貧困層は強奪・犯罪をおこない政府からの補助金をあてにする悪循環が起こっている。
「政府vs国民」の暴動
暴動はここ最近毎日のように起こっており学生、若者たちが参加しています。あまりにも高すぎる食料品の値段、食糧不足、治安の悪さ、政府機関の汚職などに対する政府への不満が爆発しているようです。食品を買うにも最低5店回らないと手に入らないほど入手が難しいらしく、その結果として強盗や殺人も増えているようです。
◆twitterの声です。
@WestBook0929 原油安で新興国経済が死んで世界経済が死ぬ話もあるので、原油安だから即大丈夫ではないはず。
ベネズエラとか近いうちに政変するでしょうね。
崖っぷちの石油大国ベネズエラ~なぜにベネズエラはこんなに苦しいのか(NEXI)ベネズエラの経済的苦境は、市場メカニズムを否定して国家がすべての経済活動を統制管理しようとしても、「見えざ手」の侵入を阻めないことを示しているように見えるt.co/aj3wfeBwLp
無能共産主義政権のベネズエラ。どこも助ける国など無い。中狂は助ける様な顔をして最後の甘い汁を吸い取ろうとしているだけ。経済は破綻し、優秀な人や富裕層は続々国外へ。警察や軍部の腐敗。軍部はドラッグにも関与。かっての美しい国がキューバ並の最貧国に滑り落ちて行く。これが共産主義国の末路
公開しそびれた去年の11月の記事より:経済難、物不足、医薬品不足のベネズエラで、無駄に高額なエルシステマのための新たな劇場(またの名をドゥダメル記念館)が建設されるらしい。公的資金の無駄遣いもいいとこ:美しく無駄な公共事業 t.co/JuI1HLmyIn
石油も有限だけど、この国は大丈夫なんだろうか。
※関係ないけど、ドイツでは本当に水よりビールのが安かった。 / “水より安い”ガソリンで、隣国の食料品を密買南米ベネズエラ、経済危機の実態
t.co/jIVqpwDZxW #NewsPicks
最近、ベネズエラのマドゥロ大統領は、アメリカのシェールオイルの増産を非難し、「アメリカ政府は、エネルギー分野への自らの支配を拡大させるためにロシアとベネズエラに経済問題を引き起こそうとしている」と語りました。
原油価格がこのままだと年内にベネズエラは確実にデフォルトなんだろうけど、そうなるとベネ経済が死ぬ間際にあの虎の子の純金の延べ棒150億ドル分が市場に大放出、みたいな光景が見られるんかな。
で、地金相場暴落、原油・地金ダブル安で阿鼻叫喚、みたいな地獄絵図とか。
コロンビアとの密貿易でベネズエラ経済がかろうじて保ってるあたり「21世紀の社会主義」なんてなかったんやと確信をもっていえる
【ベネズエラ】ベネズエラ経済は「パーフェクト・ストーム」へ。原油安と物資不足に加え、巨額の対外債務と蔓延する汚職で、同国経済は不景気に向けて一直線に進んでいるとメディアが評価。t.co/4XZmogIKng