◎21日(日本時間22日)にブルージェイズ戦で復帰の田中
右肘痛で故障者リスト(DL)入りしている米大リーグ、ヤンキースの田中将が、21日(日本時間22日)に本拠地ヤンキースタジアムで行われるブルージェイズ戦に先発することが正式決定した。
7月8日以来のメジャー復帰で、70〜75球をめどに投げる予定。
田中将は「試合に出られないことで色々な感情はあったが、しっかり治すんだという気持ちでやっていた」と振り返り、「しっかりとマウンドで自分のパフォーマンスを出せるかが一番。チームを勝利に導く投球をしたい」と意欲を語った。
◎15日に実戦形式の投球練習に登板した田中
15日(日本時間16日)、タンパで行われている教育リーグに参加しているマイナーリーガーを相手に、シミュレーティッド・ゲームと呼ばれる実戦形式の投球練習に登板した。
5回を投げて6安打無失点、4奪三振無四球。地元メディアは、最速は92マイル(約148キロ)だったと報じている。
ヤンキースのプロスペクト(若手有望選手)は田中の投球にフィールドの各所に痛打を浴びせた。
ジャーナル・ニュースなど他の複数のメディアも「何度か痛打された」として「シャープではなかった」という表現を使っている。
◎メジャー復帰へ首脳陣は好感触
ジラルディ監督やロスチャイルド投手コーチはメジャー復帰に好感触をつかんだようだ。
◎しかし、田中将大の今季中の復帰に7割超のファンが反対
今季終盤にマサヒロ タナカが登板することは名案なのか?」というアンケートを実施。現地時間17日午前1時段階で得票数は2538票。うち73%ものファンが登板に「No」としている。
◎今季中に田中を復帰させるヤンキースの方針に疑問
「ヤンキースはマサヒロ タナカに多額の投資をしている。あと6年でこの25歳のエースに(年俸総額の残額である)1億3300万ドル(約142億5000万円)もつぎ込んでいるのだ。それを考えるにつけ、なぜ日曜日(日本時間22日)にメジャー復帰というリスクを犯すのだろうか」
◎復帰戦は肘の最終テストの場
実際は、靱帯再建手術(トミー・ジョン)の可能性が完全に消滅するかどうかを見定める“試金石登板”という意味合いが強い。
緊迫したメジャーの試合で投げられるか、もしくは、登板、症状が悪化したり、痛みが再発したりしないかどうか、慎重に見極める必要がある。
田中に関して想定しうる最悪のシナリオは、(復帰戦で)肘を抱えながらマウンドを降り、そのまま手術台に直行すること。それでも、後に発覚するよりは早いに越したことはない。だからこそ、ヤンキースが日曜日(日本時間22日)に田中を復帰させることは正しい選択だと言える。
もしも、メジャーの真剣勝負の負荷に肘が耐えきれなければ、ヤンキースは即時にトミー・ジョン手術(靱帯再建手術)に送り出すことができる。2016年シーズンには復帰できる
◎実際の肘の状況は、メジャーのマウンドしか確認できない。
田中を日本時間22日に復帰させるヤンキースの狙いとして、肘の最終テストであることを主張。マウンド上で思い切り腕を振ることができるか。本気のファストボール、スプリットに靭帯は悲鳴を上げることはないのか。それを早く知りたいというのだ。
最悪のケースとして復帰までに1年から1年半という靭帯再建手術に踏み切るなら、早いに超したことはないからだ。
このままオフに突入し、来年の春季キャンプで、『やっぱり駄目だ』と手術に踏み切れば、復帰は最短でも再来年の後半戦。今オフすぐにメスを入れれば、再来年は計算できる。この半年は大きい。
チームのプレーオフ進出の可能性が極めて少なくなった今、与えられた時間は限られている。