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キャンプ場の漆黒の空間

かなり前の事になるのですが、こんな体験をしたことがあります。

10月の初め頃だったとおもうのですが、渓流に近い林間の無料のキャンプ場に行った時の話です。

そのキャンプ場は無料のキャンプ場で管理人もいないので自由にキャンプできる場所でした。

出典: 

キャンプ場いうよりは、自由にキャンプをしても何も言われないので勝手にキャンプをする人達が多くいた場所といった方が良いのかもしれません。

適度に樹木が生えていて、林間にテントを張るので大きなテントは張れないことからファミリーキャンパーは来ませんがソロキャンパーにはいい場所でした。

私も夏になるとバイクで良く行っていたのですが、時季外れに行くのは初めてでした。

私と友人2人(AとB)は、今の時期なら多分貸し切り状態なのであのキャンプに行って朝まで酒を飲もう!ということになり、友人の車で出かけました。

山道を登っていき丁字路を左に折れ山を少し下ったところにそのキャンプ場はありました。

私達3人は道脇に車を止め、キャンプ場の中に入っていきました。

思った通り、キャンプ場は誰もいない状態で私達だけでした。

そのキャンプ場は、道の脇にトイレがありキャンプ場を超えて崖のような斜面を降りると河原に出られるような感じになっていました。

私達は一番奥の崖に近い場所を選び各自テントを張り酒盛りに入りました。

出典: 

崖の方から視線を感じる

川は低い場所なので見えませんが強い流れの音だけが聞こえ、対岸の樹林が見えて私達だけの世界に酔いしれていました。

太陽が隠れ、私達の焚き火の明かりだけが明るく、周囲は暗闇に閉ざされてきました。

周囲が暗くなったせいか、キャンプ場の雰囲気は一変し、清々しかった空気はじっとりと重くなり川の水の音もこちらに迫ってくるような恐怖感に変わってきました。

そのうち、Aが変なことを言い出しました。

「さっきから、崖の先から誰かに見られている気がする。」

崖の先は5m位下がって河原なので、誰かが覗けるはずは無いんです。

ですが、私も何となく崖の方からの視線を感じていたのです。

「そんな訳ないだろ~。」

私とBは、恐怖心を紛らわせるように冗談めかして言いました。

暫くして、Bが「トイレ行ってくる!」と言って崖から下に向かって用を足しに行きました。

道の方に向かっていけばトイレがあるのですが、真暗でとてもトイレまで行く気にはなれません。

出典: 

何かが来る!!

「ウァーーーッ!」

すると、突然Bが叫びながら駆け戻ってきたのです。

「闇・・・ 闇が襲ってくるぞーーッ!」

私とAは訳が分からずBが指差す崖の方を見たのですが真暗なので何も見えません。

取り乱すBをなだめながら崖の方を凝視していると、真暗の闇の中で漆黒の空間その物がこちらに少しずつ近づいて来ているのです。

まるで空間が意思を持ってこちらを飲み込もうとしているように見えました。

「なんか、やばいぞ!」

何かとてつもない恐怖を感じた私達はそのまま逃げだしました。

出典: 

朝、調べると

朝になり、明るくなってから私達は残してきたテント等を回収にキャンプ場に戻ってみました。

キャンプ場は何時もの清々しいキャンプ場の雰囲気に戻っていました。

そして、テントを張った一番奥まで行ってみると、昨日の場所は綺麗な広場になっていて私達のテントも荷物も何もありません。

それどころか、昨日焚火をした場所に焚火の跡さえないのです。

場所を勘違いしているのかと、私達は、周囲を見回し昨日の場所を探しましたが何処にもその痕跡がありません。

崖に行き下の河原をみると、そこには私達のテントや荷物が点々と無残に捨てられていました。

そのキャンプ場は何年か前に鉄砲水で3人のキャンパーが流されて行方不明になっていたそうです。

出典:怖い話・都市伝説大好き人間、集まれ!

渓谷のキャンプ場-川は霊の通り道

これは、会社の同僚4人で秋の平日に、とある渓谷にあるキャンプ場に行った時の話です。

舗装路から、木々の間を心許無く細いデコボコの山道を10分程走ったところに、そのキャンプ場はありました。

割と知られた人気のあるキャンプ場でしたが、少しシーズンから外れた時期だったことと平日だったため、他の客は無くキャンプ場を独占という事になりました。

私たちは、河原に一番近い場所を確保し、2張のテントを設置しました。

テントを設置し、とりあえす渓谷の周囲を散策して戻ってみると男2人組の客が来ていて、かなり広いキャンプ場なのに、何故か僕たちのサイトの近くにワゴン車を止めています。

「何だよ!あいつら、こんなに広いのにあんな近くにテント張るのかよ。」

「せっかくの広いキャンプ場なのに、何考えてんだろ。」

私たちは、少し気分を悪くしましたが、まるっきり隣というわけではないので、気にしないことにしてバーベキューの準備に取り掛かりました。

すると、後から来た客の2人がやってきて

「良かったら、仲間に入れてもらえませんか?」と言ってきたのです。

キャンプ場で折角であったのですから、それも楽しいかと思い私達は快くOKしました。

差し障りの無い会話を交わしながら、飲み食いをしているうちに、あたりも大分暗くなってきました。

その時、相手の一人の男が「ところで、ここに来たのはあの話を聞いたからですか?」と言ってきたのです。

「あの話ってなんですか?」私たちが聞き返すと、

「やはり知らないんですか!この場所にテントを張っているから知らないんだろうと思いましたよ。」

というのです。

そういえば、この2人はテントを張っていないことに気づきました。

「僕たちはすぐに逃げられるように車中泊なんですよ。」

「逃げるって、何かあるんですか?」

「実は、今年の夏にこの場所にテントを張っていたキャンパーが霊に引き込まれて死んでるんですよ。」

「そもそも、2年前にそこにテントを張った家族の子供が目の前の川に落ち、助けようとした母親と一緒に溺れて死んだ事件があったんです。」

「それから、この近辺に川に入り口を向けてテントを設置すると、”川に引きずり込まれる”という噂が広まったのですが、この夏に話を知らなかったらしく、ここに入り口を川に向けてテントを張ったキャンパーが朝になって川で水死体で発見されたんです。」

「僕たちも、話を聞いてここにテントを張ったことがあるんですが、あ、勿論入り口の向きを変えて・・・」

「夜中には、「助けて!!」という声とテントの横をガリガリ引掻くような音で眠れませんでしたよ。」

「実は僕たちの家はここから近いので、たまたま明日休みだし、あなた達がここに来たのが見えたので、2人で様子見がてらに車中泊に来たんですよ。」

客が私たちにこう助言した

「あなた達のテントも、入り口の向きだけでも変えておいた方がいいですよ。」

「そもそも、渓谷や川って霊が集まるところなので、こういうキャンプ場では入り口は川に向けない方が良いですよ。」

「昔から、川は霊の漂う道だって言うじゃないですか。」

話を聞いて怖くなった私たちは別の場所に移動したかったのですが、もう真暗なので仕方なくテントの向きだけを変えました。

「では、僕たちは車に戻りますが、夜中に何かあったら遠慮なく来てください。」

そう言って2人は車に戻っていきました。

私たちは、もうかなりビビッていましたが、明日は観光地を巡る予定もあって、仕方なく寝ることにしました。

テントに入ると、ここまで運転してきたことと、アルコールの力もあり、私はすぐに眠りにつきました。

目を覚ますと、ヤバイことになっていた

あの話をよそに、熟睡した私が目を覚ますと、隣に寝ているはずの同僚は、先に起きたのかテントの中にいませんでした。

少し不安を感じた私が外に出ると、人の気配がありません。

もう一つのテントを確認してもいないんです。

みると、あのワゴン車も無くなっていました。

私一人、置き去りにされた現実を知り、理由も解らないまま、呆然とあたりを見回していた時のことです。

私の寝ていたテントの川側の面がズタズタに切り裂かれているのを発見しました。

途方に暮れていると、あのワゴン車がこちらに走ってきました。

中から、5人が現れて夜中の事件を聞かされました。

昨日私が熟睡した後、テントの周りを何かを引きずるような音がしはじめ、怖くなった同僚は私を起こそうとしたらしいのですが、熟睡していて起きないので、隣のテントに声をかけると、やはり、音に気付いているらしく、「逃げよう!」という事で一斉にワゴン車に助けを求めて逃げ込んだそうです。

ワゴン車からこちらを見ると、白い物が這い回っているのが見え、その白い物と目が合い、「見つかったぞ!」「逃げよう!」という事になり、車で近くだという男の家に戻ったというのです。

そして、朝になり、私を探しに戻ってきたという事です。

あの時、テントの入り口が川に向いていたら、今の私はいなかったかもしれません。

それ以来、テントが無くなったこともあり、キャンプは止めました。

川は霊の通り道という教訓は、キャンプを止めてしまった私でも、忘れられません。


出典 怖い話・都市伝説大好き人間、集まれ!

錆びれたキャンプ場

川の中州に作られたそこは、一時期のモノマニアックスなアウトドアブームの終了と、ニュースでも報道された遭難事故の為に、既にさびれきっていたが、そこにテントを張った5人の男たちにはかえって好都合だった。

夜になると外には真の闇が広がり、音も川のせせらぎと、ときどきテントをささっとなでていく柳の枝の立てる音のみ。

既に明かりは消され、男たちはテント内の思い思いの場所で眠りについている。

イビキや、ときおり聞こえる体を動かす音が混じってはいるが、あいかわらずの静けさだ。

ひとりの男性が、さっきから寝付けないのか、何度も寝返りをうっている。

屋外で眠るのは慣れっこなはずなのに、その夜は何故か体のどこかにイヤな感じがまとわりつくようで、寝付けない。

男はその原因に、やがて気づく。

柳の枝がテントを打つ、ザザー、ザザーという音が、寝る前より激しくなっているのだ。

しかもよく聞いてみると、音は、こちら側を打っている…と思えば向こう側を打ち、また別のところを打つ。

テントの回りにはそんなにもヤナギは群生していなかったハズだが…と思った男は、さらにその音には規則性があることに気が付いた。

ザザー、ザザーという音は、テントの回りをゆっくりと、ぐるぐる回っているのだ。

男はテントから顔を出し、音の正体を確かめようとした。

そして運悪く、ちょうどテントの角を曲がってきたそれと、顔をつきあわせてしまったのだ。

それは、長い髪の毛をざんばらに振り乱す、ゲタゲタと笑う若い女だった…。

のちに分かったことだが、その女は近くの村に住む地主の出戻りの娘さんでどうやら精神に異常のある人だったらしい。

その翌朝、テントから出てみると、女はどうやら裸足だったようで、テントのまわりには、血で押された女の足跡が円を描いていたという。

出典 恐怖ナビ

禁止になったキャンプ

私が高校生ぐらいの時に、学校でキャンプへ行くというレクリエーションがありました。そのキャンプの時に先輩が話してくれた話で、いまだに覚えている怖い話です。

それはとある学校がキャンプを催した時の話です。場所は人があまり行かない、学校の裏手にある山だったそうです。

生徒たちはそれぞれ5人くらいの人数でテントを張り、そのテントの中で寝ていました。しかしとあるテントでは、真ん中で寝ることになった生徒だけがなかなか眠れずにいました。

季節は夏だったのに、そのキャンプの時だけ前日に雨が降ったせいか、少し寒く感じていました。おまけにうっそうとした森林が太陽の光を遮っていたのも原因かもしれません。

真ん中に寝床があった生徒は寒気と何か嫌な予感がして眠れませんでした。そこで隣に寝ていた生徒を起こしました。起こされた生徒は寝ていたところで当然不機嫌になり、起こさないでと言ってまた眠ってしまいました。逆方向の生徒も起こそうとしたのですが、また不機嫌になられるのも嫌だと思い、眠ろうと横になりました。

すると、外では風が吹き出しました。ザワザワザワと長く伸びた草が音を立てます。ただでさえ眠れなかった生徒は、その風の音にますます眠れなくなりました。

するとそのうち、その風の音がだんだん自分の方に近づいてくるように思えました。ザワザワ、ザワザワ、とだんだん音も大きくなり近づいてきます。生徒はもう怖くなり、隣の生徒を揺り動かしましたが、生徒は寝ているのかまったく起きる様子がありません。

そうしている間にもその風の音がどんどん大きくなり、テントに近づいてきます。そして、なんとその風の音がテントの中まで入ってきたのです。

入ってきた風は、生徒一人一人の上を撫でるように吹いていきました。一人だけ起きていたその生徒は金縛りにあい、動けなくなってしまいました。

その生徒が気がつくと、もう朝になって外は晴れていました。

昨日のことは一体なんだったのだろうと、隣の生徒をふと見てみると…なんと死んでいました。
自分以外の4人の生徒全員が死んでいたのです。

生徒は驚いて外に飛び出しました。他の先生方や生徒たちは何があったのかと騒ぎました。

後日その生徒が聞いた話では、その山で昔キャンプをしていた時に一人の生徒が死亡するという事件があったそうです。

その事件とは、寝ている時にテントにいた誰かが一人の生徒の顔に濡れたタオルを被せ、動かなくなったところでタオルを外すという遊びをしていて起きたそうです。ただの遊びでしたが、タオルを外してみるとその生徒は死んでおり、死に顔は苦痛にゆがんでとても恐ろしい形相をしていたそうです。

今回その生き残った生徒が寝ていた場所は、まさにその亡くなった生徒が寝ていた場所だったそうです。

亡くなった生徒の恨みが、他の4人の生徒を死なせてしまったとでもいうのでしょうか。それ以来その山は、入山禁止の山になったのだそうです。

【出典 恐怖の泉】

地蔵の首

仕事の関係で知り合ったMは、生まれてから一度だけ怖い体験をしたと話してくれました。

Mが中学生のころ、林間学校の行事でキャンプファイヤーをしていたときのことです。

ごうごうと燃える自分より大きい炎を前にして何人かは、離れて見ていましたが、Mを含めた数人は、面白がって近くにあった石を投げ入れていました。

そのうち炎の周りに小石はなくなり、少し遠くの雑草が生い茂る中を探したところ、手のひらより少し大きめの石を見つけたそうです。

「この大きさの石を投げ入れたら、炎が大きく動いて面白いだろうな」

そう思ったMは、思いきり腕を振ってその石を炎に投げ入れました。

思ったとおり大きく縦に炎は動きMの身長の3倍ほど高く燃え上がりました。

しかし次の瞬間Mは、急に頭が煮えるほどの暑さを感じたのです。

息が荒くなり、頭が熱いと思ったMは手でおでこを触りました。

するとズリッと何かが手にまとわりつくのです。

見てみるとそのまとわりついたものは人間の皮でした。

そこからの記憶は無く、Mが目を覚ますと病院のベットの上でした。

顔には包帯が巻かれていましたが、あのときのように頭が熱いことはありません。

Mのクラスの先生は、「急にお前が倒れて顔はトマトのように真っ赤だし、顔を触ると顔の皮がむけてしまうので大変驚いた。」と言っていました。

「キャンプファイヤーを中止して火を消すとお前の顔が肌色に戻った。燃えた跡を見てみたら顔のある石を見つけたんだ。」

と付き添ってくれた友人は言い、その石を見せてくれました。

Mが手に取ったときは、薄暗くてわからなかったのですが、その石はお地蔵様の首だったそうです。

その後きちんと手順をふみ、首は元に戻したそうです。

Mがその時皮がむけてしまった場所は、その話をしてくれた今でも赤く跡が残っています。

出典 怖い話・都市伝説大好き人間、集まれ!

キャンプ場での金縛り体験

あれは家族でキャンプに行った時のことでした。

 当時、キャンプにはまっていて、中でもよく訪れていたそのキャンプ場は、広大な山の斜面に広く取ったキャンプサイトがぽつりぽつりとある、とても過ごしやすいところでした。それまでに行っていたキャンプ場は駐車場のように区切られていて、すぐに隣の人のテントがあるようなところばかりで、隣の人の気配があまり感じられないそのキャンプ場を私たちはとても重宝していました。

 ただ、設備はどちらかというと乏しく、夜になればトイレ以外の明かりはなく、真っ暗です。
 心霊体験をしたのは、9月の連休中に行った時でした。都内はまだまだ真夏日の続いていた頃ですが、キャンプ場は山なので夕方からは涼しさを通りこして少し寒いくらいです。キャンプ場の夜は早く、友人家族と来ていたわけでもないので、私たちは夕食を済ませると、そそくさと後片付けをし、9時には寝る準備を整えてテントの中に入っていました。はしゃいだせいもあり、子どもたちは寝袋にもぐりこむや、すぐに寝ついてしまいました。

 私はどちらかというと寝つきが悪いほうで、普段は日が変わるくらいまで起きていることが多いので、9時に寝るのは至難の業です。それでもすることもなく、真っ暗な中で、子どもが寝ているため夫と話もあまりできずにいると、夫はまもなく寝息を立てていました。仕方なく目をつぶったまま寝袋に入って仰向けに寝ていましたが、あたりはしんとしています。鳥や虫の鳴き声もあまり聞こえず、本当に静かなのです。

 どれくらいたったでしょう。どうやら眠ってしまっていたようなのですが、ふと息苦しさに私は目を覚ましました。しかし、意識はちゃんとあるのに、目が開きません。うまく呼吸ができず、体は地面に張り付いたようにびくともしません。隣で寝ている夫に手を伸ばそうとしても、腕が鉛になったかのように重たくて持ち上がらないのです。

テントを設営した場所はちょうど山の斜面のすぐ脇で、私たちは山側から夫、私、子どもたちというふうに川の字になって寝ていました。なので山の斜面に一番近かったのは夫です。どういうわけか、その夫のちょうど頭上を通るような感じで、重たい空気が流れてきて、私の体の上に溜まっているような感覚に襲われました。これが金縛りだろうかと、もうろうとする中で考えていました。私の上に乗っているのは人ではないようなのですが、ものすごく邪悪な、背筋が凍るような重たい空気なのです。息苦しさがだんだんと増していき、これは危険だと感じた私は、必死に声を出そうとしました。最初は全く声が出ず、パニックに陥りそうになりましたが、何度目かでやっとしわがれた声が出て、その瞬間、腕を少しだけ動かすことができました。死に物狂いで夫の腕を掴んだ瞬間、体がふっと軽くなり、金縛りが解けたのです。

 金縛りは意識があるが体が寝ている状態で、科学的に証明できるものだと聞いたことがあります。それでも、あの重たい空気が山の斜面から降りてきた感覚はどうしても想像したものと思えないのです。それ以来、空いていてだだっ広いキャンプ場は怖くていけません。

出典  怖い話を知る

古い村の恐ろしい風習

この話は、父親がある山深いキャンプ場でキャンプをしている時にたまたま一緒になった男の人から聞いた話だそうです。

そのキャンプ場は登山者に人気の山の麓にあり、登山者が利用するキャンプ場で、その日は3人の利用者がいました。

父ともう一人は、そのまま登山者という感じですが、一人の男(F)はちょっと変わった格好をしていました。

黒の皮のコートと皮のズボン、野球帽に暗くなってきているのにスポーツサングラスをかけ、ワークブーツを履き、皮の手袋をしています。

何となく、纏まっていない感じがするのですが、本人は全然気にしていないようでした。

ここで出会ったのも何かの縁だということで、3人でお酒を飲みながら話でもしようという事になりました。

小一時間もたち、お互いに打ち解け合ってきた頃、変わった服装の男Fが言い出しました。

「ところで、猫という生き物のことをどう思いますか?」

変わった言い方をするなと思いながらも、「猫は可愛いですね。」と私達は答えました。

F:「貴方たちは解っていない!猫は動物よりも悪魔に近い生き物なんです。」

F:「猫は可愛い外見と違い、獰猛で執念深い悪魔の様な生き物です。」

F:「私の村の忌まわしい風習と猫の恐怖から逃げ回る私の話を聞いてくれますか?」

以下、その時にFが語った内容です。

Fの生まれ育った村は山麓にある孤立した村で、外部との交流もほとんどない過疎の村だったそうです。

その村では、昔から猫は魔物と信じられていて、見つけると火の中に放り込んで殺してしまっていたそうです。

その風習のせいで村には猫という生き物は存在しませんでした。

そんなある日、村の外れに子猫を3匹連れた猫が迷い込んできたのです。

猫は疲れ切っているようで人間が近づいても逃げなかったそうです。

村人たちは、村の風習に従い、親猫と子猫を捕まえ、火の中に放り込んで焼き殺してしまいました。

それからです!村の人間がかみ殺される事件が多発しました。

どの死体も、両目をえぐり取られ体中傷だらけで発見されていることから、野犬の群れにでも襲われたのだろうという事になりました。

村では若い者がパトロールをして廻りますが一向に発見できず犠牲者だけが増えていきます。

その頃になると、必ず目を潰すのは猫なんじゃないか!という話になりました。

猫は頭が良いので、まず目を潰しその後で嬲り殺すようにして殺害するというのです。

単独のハンターである猫は、物陰からじっと獲物を狙うので正体が発見できないのだろうと。

村の最後の老人が殺害された後、残った少数の若者である8人は村を出ることになりました。

Fは仲の良かった友人と2人でこのキャンプ場に近い町にきたそうです。

その後、5年間何事も無く暮らしていたFですが、3か月前、一緒に町に来た友人が獣に噛み殺されたと聞き、直後に猫に襲われたため、山奥に逃げ込んだのが今日ここにいる理由だというのです。

「私は猫が魔物だという事を伝えるためにここにいるんです。」

そういって、Fはサングラスを外しました。

Fの目は両方とも空洞でした・・・

「ウァー―――――!!」

二人が気が付くと、Fの姿は何処にもなかったそうです。

猫が魔物というよりも、その村の風習が恐ろしいと思いました。


出典 怖い話・都市伝説大好き人間、集まれ!

ヤマノケ

一週間前の話。娘を連れて、ドライブに行った。なんてことない山道を進んでいって、途中のドライブインで飯食って。で、娘を脅かそうと思って舗装されてない脇道に入り込んだ。

娘の制止が逆に面白くって、どんどん進んでいったんだ。そしたら、急にエンジンが停まってしまった。

山奥だからケータイもつながらないし、車の知識もないから娘と途方に暮れてしまった。飯食ったドライブインも歩いたら何時間かかるか。で、しょうがないからその日は車中泊して、次の日の朝から歩いてドライブイン行くことにしたんだ。

車内で寒さをしのいでるうち、夜になった。夜の山って何も音がしないのな。たまに風が吹いて木がザワザワ言うぐらいで。

で、どんどん時間が過ぎてって、娘は助手席で寝てしまった。俺も寝るか、と思って目を閉じてたら、何か聞こえてきた。

今思い出しても気味悪い、声だか音だかわからん感じで「テン(ケン?)・・・ソウ・・・メツ・・・」って何度も繰り返してるんだ。最初は聞き間違いだと思い込もうとして目を閉じたままにしてたんだけど、音がどんどん近づいてきてる気がして、たまらなくなって目を開けたんだ。

そしたら、白いのっぺりした何かが、めちゃくちゃな動きをしながら車に近づいてくるのが見えた。形は「ウルトラマン」のジャミラみたいな、頭がないシルエットで足は一本に見えた。そいつが、例えるなら「ケンケンしながら両手をめちゃくちゃに振り回して身体全体をぶれさせながら」向かってくる。

めちゃくちゃ怖くて、叫びそうになったけど、なぜかそのときは「隣で寝てる娘がおきないように」って変なとこに気が回って、叫ぶことも逃げることもできないでいた。そいつはどんどん車に近づいてきたんだけど、どうも車の脇を通り過ぎていくようだった。通り過ぎる間も「テン・・・ソウ・・・メツ・・・」って音がずっと聞こえてた。

音が遠ざかっていって、後ろを振り返ってもそいつの姿が見えなかったから、ほっとして娘の方を向き直ったら、そいつが助手席の窓の外にいた。近くでみたら、頭がないと思ってたのに胸のあたりに顔がついてる。思い出したくもない恐ろしい顔でニタニタ笑ってる。

俺は怖いを通り越して、娘に近づかれたって怒りが沸いてきて、「この野郎!!」って叫んだんだ。叫んだとたん、そいつは消えて、娘が跳ね起きた。


俺の怒鳴り声にびっくりして起きたのかと思って娘にあやまろうと思ったら、娘が

「はいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」

ってぶつぶつ言ってる。

やばいと思って、何とかこの場を離れようとエンジンをダメ元でかけてみた。
そしたらかかった。

急いで来た道を戻っていった。娘はとなりでまだつぶやいている。早く人がいるとこに行きたくて、車を飛ばした。

ようやく街の明かりが見えてきて、ちょっと安心したが、娘のつぶやきが「はいれたはいれた」から「テン・・ソウ・・メツ・・」にいつの間にか変わってて、顔も娘の顔じゃないみたいになってた。

家に帰るにも娘がこんな状態じゃ、って思って、目についた寺に駆け込んだ。夜中だったが、寺の隣の住職が住んでるとこ?には明かりがついてて、娘を引きずりながらチャイムを押した。

住職らしき人が出てきて娘を見るなり、俺に向かって「何をやった!」って言ってきた。山に入って、変な奴を見たことを言うと、残念そうな顔をして、気休めにしかならないだろうが、と言いながらお経をあげて娘の肩と背中をバンバン叩き出した。

住職が泊まってけというので、娘が心配だったこともあって、泊めてもらうことにした。娘は「ヤマノケ」(住職はそう呼んでた)に憑かれたらしく、49日経ってもこの状態が続くなら一生このまま、正気に戻ることはないらしい。住職はそうならないように、娘を預かって、何とかヤマノケを追い出す努力はしてみると言ってくれた。

妻にも俺と住職から電話して、なんとか信じてもらった。

住職が言うには、あのまま家に帰っていたら、妻にもヤマノケが憑いてしまっただろうと。ヤマノケは女に憑くらしく、完全にヤマノケを抜くまでは、妻も娘に会えないらしい。

一週間たったが、娘はまだ住職のとこにいる。毎日様子を見に行ってるが、もう娘じゃないみたいだ。ニタニタ笑って、なんともいえない目つきで俺を見てくる。早くもとの娘に戻って欲しい。

遊び半分で山には行くな。

【出典 恐怖の泉】

魚蹴/宮澤伊織@walkeri

女の子に憑依したとたんぐったりして「つかれたつかれたつかれたつかれた」しか言わなくなるヤマノケ

返信 リツイート 2016.10.06 22:43:30

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