▼2020年10月22日 三菱重工業のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)が開発凍結と報道
三菱重工業(7011)が、国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット(旧MRJ)」の開発を事実上凍結する方向で調整していると、共同通信が10月22日に報じた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、需要回復が当面見込めないため。
出典:三菱スペースジェット、開発を事実上凍結へ 需要蒸発と完成度不足(Aviation Wire) - Yahoo!ニュース
三菱重工業は国産初の小型ジェット旅客機の事業化を凍結する方向で最終調整に入った。これまで2021年度以降の初号機納入を目指していた。設計変更などによる度重なる納期延期に、新型コロナウイルスに伴う航空需要の低迷が重なり、収益化は当面難しいと判断した。新たな産業育成に向けた官民による国産旅客機の実現は遠のく。
新型コロナウイルスの流行が直撃し、納入先の航空会社の需要回復が当面見込めないと判断した。
三菱重工業 「国産ジェット」を事実上凍結へ(2020年10月23日)
出典元:YouTube
▼2015年11月11日 開発が遅れていたMRJはようやく初飛行にこぎ着ける
2015年11月11日、県営名古屋空港において初飛行を行った。テスト飛行は自衛隊の訓練空域で行われ、気象状況を確認するため事前に飛翔が観測を行った。
チェイス機として飛行開発実験団のT-4と三菱の社有機(MU-300)、写真撮影のためにダイヤモンドエアサービスのMU-300が随伴した。その後19日に2回目、27日に3回の飛行を実施。
▼2013年には初号機が納入されていたはずが6回も納期が延期 2020年になっても納入がされていない
2009年9月、胴体と主翼の設計変更にともない2008年9月の時点で2011年初飛行、2013年に納入と発表していた予定を、初飛行を2012年第2四半期に、初号機納入を2014年第1四半期に見直した(1度目の納期延期)。
2012年4月、開発並びに製造作業の進捗の遅れから試験機初飛行を2013年度第3四半期に、量産初号機納入を2015年度半ば〜後半に延期になった(2度目の納期延期)。
2013年8月22日には装備品について、パートナー各社と協力し、安全性を担保するプロセスを構築することに想定していたよりも時間が必要だとして3回目の開発スケジュール(試験機初飛行予定を2015年第2四半期に、初号機納入予定を2017年第2四半期に)の遅延を発表。しかし、装備品のパートナー各社と安全性を担保していくプロセスおよび納入時期について合意し、早期量産体制構築の準備も進め量産工程を加速し可能な限り早く市場投入する計画も発表した(3度目の納期延期)。
2015年12月16日三菱航空機は試験工程から量産初号機の納入時期に至るまでの全体スケジュールを精査し、納入延期の方針を発表(4度目の納期延期)。
2017年1月20日、機体を制御する電子機器の配置を見直しするなど設計変更が必要となったため、航空会社への納入開始予定が2018年半ばから2020年半ばへと2年間延期されることが判明した(5度目の納期延期)。
2020年2月1日から北九州空港に空港施設が整備した三菱スペースジェット向け格納庫のエプロン及び誘導路が提供開始され航空機整備及び飛行試験の拠点として稼働。同月6日、試験の遅延により年内のTC取得が難しくなったため、納入時期を2021年以降へ延期を発表(6度目の納期延期)。
▼初飛行に成功したのなら1~2年で路線に就航するだろうと思っていたら型式証明の取得ができない
MRJが成功するための第一関門は、米欧日などの航空当局の安全証明となる「型式証明」を取得することだ。これがなければ量産に入れない。
納入延期のほとんどの原因は、型式証明の取得にてこずっているため
出典:新たに訴訟を抱えMRJ「型式証明」取得は大丈夫か | MRJが世界を飛ぶ日 | 編集部 | 毎日新聞「経済プレミア」
▼型式証明(Type Certificate)取得飛行試験に使用されるはずだった最新の飛行試験10号機の完成度が低かった
一方、Aviation Wireの取材では、設計変更を反映した最新の飛行試験10号機(登録記号JA26MJ)の完成度が低く、米国へ持ち込むレベルに達していないことがわかった。
関係者はAviation Wireの取材に対し、国が機体の安全性を証明する「型式証明(TC)」取得時に使う飛行試験機である10号機の完成度が低いことを指摘。
米ワシントン州にある米国の飛行試験拠点「モーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)」へは、10号機を今春持ち込む計画だった。
しかし、設計で目指している完成度に対して、「4-5割の完成度。米国には持っていけない」(関係者)と、計画通りに進んでいなかった。
出典:三菱スペースジェット、開発を事実上凍結へ 需要蒸発と完成度不足(Aviation Wire) - Yahoo!ニュース
▼MRJはスペースジェットと改称されたが、いつまで経っても就航できない旅客機に「ツチノコジェット」と呼ぶ関係者も
スペースジェットの納期は当初、2013年だった。2008年に開発がスタートし、5年で納入を始める計画が、すでに12年が過ぎて干支も一回りしてしまった。
三菱航空機は、MRJ(三菱リージョナルジェット)を2019年6月に、機内の広さといった空間をアピールする狙いで三菱スペースジェット(Mitsubishi SpaceJet)と改称した。しかし、一部の航空関係者の間では未確認生物のツチノコのようだと、「ツチノコジェット」と揶揄されることもあるほどだ。
▼いつまでも就航できない三菱スペースジェットに発注者のANAやJALなどの航空会社はたまらない
ANAは度重なる納入遅延により代替機としてボーイング737-800とDHC-8-Q400を手配
ローンチカスタマーである全日本空輸(ANA/NH)などを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、度重なる納入遅延により代替機を手配済み。ボンバルディア(現デ・ハビランド・カナダ)DHC-8-Q400型機(1クラス74席)を2017年度に3機導入するなど、数年前から計画通りに納入が始まらないことを織り込んで、経営計画を立てている。
ANAは同型機遅延により保有長期運用機更新のため2016年6月ボンバルディアDHC-8-Q400型機を3機、2017年4月に737-800型機を4機追加発注し2017年から受領し運用している。 2019年10月29日のANA決算会見で「スペースジェット(旧称MRJ)」のこれまでの5度にわたる納入延期に関する補償交渉が始まっていることを明らかにした。
ANAグループでスペースジェットを運航予定のANAウイングス(AKX/EH)では、スペースジェットがパイロット確保で重要な役割を果たしてきた。延期に次ぐ延期で、他社へ転職する人も出ており、金銭による補償だけで済む問題ではなくなっている。
▼JALはとりあえずエンブラエルで様子見か?
日系航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)も32機発注済みで、すべて確定発注だ。納期は2021年を予定しており、6度目の延期でJALも計画通りに受領できないおそれが出てきた。
JALの場合、2014年の発注当時は2001年就航のボンバルディアCRJ200(1クラス50席)と、2008年就航のエンブラエル170(E170、76席)を子会社のジェイエア(JAR/XM)が運航していた。これをE170とエンブラエル190(E190、2クラス95席)の2機種でいったんエンブラエル機に統一し、その上でスペースジェットを導入するようにした。通常、旅客機は20年程度運航するケースが多く、E170の退役が始まるのは2028年ごろとみられる。
▼開発費は当初500億円とされていたはずが事業化総額は1兆円を超える見通しとなる
当初500億(後に600億)とされた開発費が1200億円に上ることとなったため、三菱は機体開発の特別目的会社を設立しようと商社や銀行に出資を求めたが、交渉は難航している
2020年3月18日、設計変更が反映された型式証明(Type Certificate)取得飛行使用予定機(JA26MJ)が名古屋空港にて初飛行した。これまでの開発費総額は8000億円近くで、事業化総額は1兆円を超える見通しが報じられた。
しかも6千億円以上の投資を回収するために20 - 30年間で1500機程度を販売する必要がある
しかし現時点の受注残高は307機にすぎない
特別損失1754億円を2019年4 - 12月期決算に計上したと発表し、同時に、これまでの6千億円以上の投資を回収するために20 - 30年間で1500機程度を販売する必要があるが、現時点の受注残高は307機にすぎないことも報じられた。
▼2013年に就航しているはずが、開発費をいくらつぎ込んでも2020年でも就航できない異常事態・・何がまずかった?
米FAAの指定通りに最初から設計しとけば防げた問題なんだよねこれ
それを無視してどんどこ設計したのがボタンのかけ違いの始まり
FAAが懇切丁寧に説明してもノウハウも経験もないから理解できなかった
三菱の技術者がアホすぎて、作れなかった
冗長化システムの配線を同じ場所に配置したり、主翼が設計通りたわまなかったりお粗末
YS-11の時も同様に検査をなかなかパスしなかったよ。
要は三菱の技術者が経験を生かさない阿呆揃い。
アメリカの責任にしたいらしいが、全く違うぞ。プライドだけ高い三菱の糞社員にリサーチ能力などが無かっただけだ。
日本国内だと三菱の看板で官僚が折れるからごり押しができたけど、それが海外では通用しなかっただけだ。
贈賄の能力が無かったって事だろうね
737maxの欠陥スルーの経緯を見ると、贈賄すればどんな問題ありの機体でも認可通るけど、それが無いと人か通らないって感じ
これが今の日本の実力。
30年かけてここまで衰退するとは。
▼そもそも日本では名機とされるYS11だが、本当に名機だったのか?・・・・こんな書き込みも
@47news そもそも日本にジェット旅客機を開発する能力なんてハナから無かったんだよ。
あのYS-11が実は米国のコンベアシリーズの丸パクリだったことを知ってる人はどれだけいるんだろうね?
t.co/CzWl11k8R1
日本の航空技術なんて所詮この程度。
しかもどこぞの国と違って満足にパクることすら出来ない
YS11はコンベアCV440のパクリだった!?
2015年01月04日
第90報 MRJ機計画は失敗する筈
我々以上の年代から見れば、YS-11型機の製造の失敗は、余りに記憶に新しい。事実、米国人パイロットに言わせると、日の丸旅客機YS-11型機は、コンベアーC440型機の完全なパクリ製品だと言う。偶然なのか、ピッタリと、YS-11型機の開発時期に合わせて、全日空はコンベアーC440型機を2機、同時期に運航していた事に成っているが、当時の全日空の整備士に言わせると、格納庫に置かれたコンベアーC440型機の周りには、常時、YS-11型機の開発関係者が群がり、盛んに、コンベアー機の寸法を書き写して、これを持ち帰り、自分の事務所でYS-11型機の設計図面を描いていたそうである。
多くの米国人パイロットに、今日、指摘されて、初めて知る日米間の国民の情報能力の大きな違いである。まるで、それは、第二次世界大戦中の両国国民の当時の情報能力の違いと比較すれば、戦中の日本側国民の情報能力の貧しさや、同時に、必死に軍部の発する嘘の情報を信じ込もうとして脇目も振らなかった当時の日本社会の世相に、そのまま当てはまるから、戦後も戦中も無い日本社会の無知な社会構造は、相変わらず、余りに滑稽とも云える低レベルだ。
そうやって、YS-11型機のパクリ開発・製造で残された350億円と言う巨額の赤字は、製造会社を解体して、国民の目から何処かへ隠された事に成るが、同時に、悲劇なのはモルモット化された多くの日本人乗客の命は、その多くの死亡事故例で、単に、「パイロットの操縦ミス」と、いう一言で片づけられた。確かに全ての情報をコントロールして、真実を一切見せない日本の行政の不誠実さを背景にすれば、航空事故の扱いに慣れない裁判官に航空機事故の本質は見抜けないから、裏で暗躍する国家官僚の陰謀は見事に成功するシナリオと成っている様だ。
私が今回も懸念するのは、今回のMRJパクリ製造計画で、数千億円以上の赤字が発生したら、最終的には、それもまた国民の支払い義務として、国家官僚達が赤字の埋め合わせを後世の日本国民に押し付けるだろうし、同時に多くの国民の乗客の命がミスミスパクリ製造で失われると言う事だろう。勿論、今回は米国にも一部の機体が輸出されると言うから、当のFAA側は、極めて好奇の目で、このパクリ製造の背景までジックリと研究して、一度、米国内で人身事故が起きれば、そう簡単には引き下がらず、日本側に対して相応の失われる米国人の人命の責任を当時者側に対して間違いなく最後まで追及するだろうという事態は考えられる。現在、パクリに専念する三菱側が恐れている部分は、究極に言えば、「それだけ」だろう。
▼いつまでも就航できないスペースジェットにコロナという大義名分ができて良かったのでは?とのネット民の意見も
開発のお膝元、名古屋岐阜の下請け間では、2、3年前からもうムリと言われていました。いつやめるか、理由をどうするかと。コロナという大義名分ができて良かった、と思った関係者多いと思います。
いやほんとコロナのおかげで逃げ切れてよかったな。
なんでもかんでも今はコロナのせいにしておけば責任逃れができる。
炎上プロジェクト抱えてるところは今が損切りの大チャンスよ。
コロナに救われたな
三菱の馬鹿経営陣はw
おかげで完成できなかった言い訳が立つわwww
コロナの前にいくらでもチャンスあったのに自爆したような撤退ですね。
上が決めたらトコトン突き進んで後戻りしないのは役人体質の典型的な例です。
ホンダジェットみたいに採算取れる規模でやれば良かったのに残念です。
逆に凍結になってよかったのでは?
6度も納期を遅らすようでは、
事実上無理だったのではないかな。
日本はもう、ものづくりの国ではないよ。
明治維新の頃のように、
貪欲に海外からIT技術や、最新の生産技術を
取り入れるべきでは?
「凍結」という言葉も潔くないな。やめるならやめればいいのに。
ただ、ここで凍結することに意味があるのかな、と思いますね。むしろいま試験を進めていけばライバルとの遅れを縮めることができるんじゃないですか?
コロナ禍という状況はライバル社も同様なはず。苦しいのは自分のところだけじゃないんですよね。頑張ってほしいな。
税金を投入し失敗とは誰がこの責任を取るんだ。
こんなのに多額の税金を使うぐらいならコロナで収入ご減った国民に特別給付金を支給(再度)し経済を回した方が余程日本の為になったわ。
ちゃんと検証して責任の所在等を国民に説明して欲しい。結果ご全てですから。
何度も撤退するチャンスはあったのに プライドだけで推し進めた幹部連中の罪は重い。これで名古屋地区は壊滅で 大幅リストラ確実でしょう。
幹部連中は1兆円以上の損失は目もくれず、自分たちの退職金を積み増すと予想。
税金から資金調達して、天下りの温床となるような事をしていては何してもダメ!
まエアバスかボーイングの傘下にでも入って面目だけでも保ってもたいものです。
審査用の機体の完成度5割って。
旅客機の需要を理由というよりは、完成出来ないので実質開発中止になったという情けなさ過ぎる話かよ!
ドブに数兆円捨てた。
その内の何割が国費つまり税金だったんだ?
出典:三菱スペースジェット、開発を事実上凍結へ 需要蒸発と完成度不足(Aviation Wire)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
完全に頓挫していたので、何を今さらという感じしかしない。
マネジメントもエンジニアも現場作業員も、完全にバラバラで何一つまともに出来なかった、修正もカイゼンも出来なかったという日本の製造業没落の象徴となる事件と言っていい出来事として記憶されるだろう。
出典:https://twitter.com/TweetMemeTokyo/status/1319400262767923205
大型客船と同じパターン。
納期に対応できなくて、外国人エンジニアを大量導入し、現場をグダグダにして、なんともならなくなって、撤退する黄金パターン。
技術や人材を外から調達してなんとかしようという方針が負けパターンだと思う。
「零戦の三菱」と誇らしげに言ってるけど、
零戦以外にどれだけの失敗作があったか、
三菱の社員は直視した方がいいのではないでしょうか。
設計変更して、かえって完成度が下がったという事ですね。
外人部隊の仕事振りが悪かったという事で、クビにしたという事でしょうか。何年も延期して完成度が下がったとすると絶望的な感じですね。
出典:三菱スペースジェット、開発を事実上凍結へ 需要蒸発と完成度不足(Aviation Wire)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
にわかには信じ難い話。
10号機はダメ出しが済んでこれなら大丈夫!という大規模な設変をした機体。
だから製造も遅れた、と三菱航空機も説明していた。
もしこれが本当だとすれば、スペースジェットは耐空証明取得できず、就航には程遠いという衝撃の事態になる。
10号機で合格、納入はかなり確実、と盛んに喧伝していた向きの反論を待ちたい。
出典:三菱スペースジェット、開発を事実上凍結へ 需要蒸発と完成度不足(Aviation Wire)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
天下りの巣窟財閥に世界に通用するクオリティが見出せる訳が無い
未だに国の発注する事業を設計の段階で優先的に談合受注し、税金を食い物にす独占禁止法はどこ吹く風の日本の闇の象徴
存在自体が先進国に通用しない
出典:三菱スペースジェット、開発を事実上凍結へ 需要蒸発と完成度不足(Aviation Wire)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
伸ばすだけ伸ばして結局終わりですか…?
三菱重工業の技術力、信頼も一緒に墜落ですな!
莫大な投資をしても三菱には無理だったか…
残念だけど、リターンが無いビジネスからは手を引くしかない。
型式証明のプロセスにも問題はあったから、三菱だけの責任とは言えないが、生き馬の目を抜くような世界の航空機開発競争の中で、日本のスピード感が通用しなかったということだろう。
日本の製造業全体が転換するきっかけになってほしい。