■星に生命が誕生し活動できる条件が整った領域~ハビタブルゾーン~
ハビタブルゾーンとは、宇宙の中で生命が誕生するのに適した環境と考えられている天文学上の領域。日本語では「生命居住可能領域」と呼ばれる
太陽のような恒星からの放射エネルギーを適度に受け、生命に必要とされる水が蒸気でも氷でもなく、液体として存在できることがカギとなります
地球を含む太陽系では、ハビタブルゾーンは0.97から1.39AU(天文単位、太陽地球間平均距離のこと)であり、その範囲にある惑星は地球のみである。系外惑星系での生命の発見への指標の一つと考えられている
※1AU= 1 億 5000 万 km
・ハビタブルゾーンを導く計算式
d_{AU}= HZの"中心"の半径 天文単位(AU)
L_{star} = 恒星のボロメトリック光度
L_{sun} =太陽のボロメトリック光度
例えば、太陽の25%程度の光度を持つ恒星では、HZの中心は0.5AU付近となり、太陽の2倍の光度では1.4AUとなる
出典:ハビタブルゾーンとは - goo Wikipedia (ウィキペディア)
HZ=ハビタブルゾーン。つまり、恒星は大きければ距離は遠く、小さければ距離は短く設定されます
■惑星に人類が誕生したことは本当に奇跡的なこと
また、ハビタブルゾーンに入っていれば生命が誕生するか、それも単純ではない。恒星は長期的には熱くなる傾向にあるので、長期的に安定してハビタブルゾーンに入っていなければ生命の進化は難しい
出典:http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%8F%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%B3
重すぎる恒星は生命が進化する間もなく恒星が消滅するし、軽すぎると活動変動が激しく、環境の激変で生命を絶滅させる恐れがある
人類が誕生する確率として良く言われる例「箱の中に時計の部品を入れ、その箱を振って時計が完成する確率である」
出典:http://good4you.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-0cce.html
■生命が誕生するには過酷すぎる…太陽系の他の惑星の様子
水星
太陽からの距離: 5791万 km
太陽に最も近く、太陽系で二番目に小さい惑星である
出典:太陽系
水星には大気がほとんどないので、表面の温度は昼間は450度にまで 上がり、夜は-180度まで下がります
地球と比べて太陽の光や熱を7倍も多く受けています
平均気温は179℃.北極部には氷の存在も確認されている
水星の公転周期(水星の1年)は約88日です
水星の自転は58.7日であり、かなり遅い
出典:水星
水星の1日を夜明けから次の夜明けまでとすると、なんと地球の176日分もの時間がかかります。つまり水星では1日のほうが、1年よりも長いのです
金星
太陽からの距離: 1億820万 km
金星と地球は大きさ、太陽からの距離、平均密度、そして表面重力も良く似ているため「双子惑星」と称されています。地球から最も近い惑星です
出典:サービス終了のお知らせ
両惑星間の平均距離は約4800万キロメートル
金星は水星とは逆で、濃い大気と厚い雲に覆われいます。金星大気の主成分は二酸化炭素です
出典:サービス終了のお知らせ
膨大な量の二酸化炭素によって温室効果が生じ、地表温度の平均で464℃、上限では 500℃に達する。温室効果のため、金星の地表は太陽により近い水星の表面温度よりも高くなっている
金星では「スーパーローテーション」と呼ばれる猛スピードの風がすべての場所で自転と同じ方向に吹いていて、その風速は上空60kmで時速400kmにもなります
自転方向は地球と逆です
火星
太陽からの距離: 2億2790万km
火星は地球のすぐ外側を回る惑星です。火星の直径は地球の約半分、質量は10分の1ほどです。火星は地球とほぼ同じ24時間37分かけて自転しながら、687日かけて太陽のまわりを公転します
気温は時期と場所により20℃~-130℃まで幅があり、平均気温は-55℃と低温。火星の大気はほとんどが二酸化炭素。火星の重力は地球の約3分の1で、気圧は地球のおよそ1%しかない
昔は火星 にも厚い大気や海があったと考えられていますが、重力が弱かったために、大気は宇宙空間へ消え、海もなくなってしまいました
木星
太陽からの距離: 7億7850万 km
地球のように固い地面がありません。宇宙ではありふれた物質の水素ガスが大量に集まって木星になっています。木星の組成は,地球よりも太陽に近く,ほとんどが水素とヘリウムです
木星の大きさは太陽系の惑星の中で最大であり、その質量は太陽系の惑星全てを合わせても足りないほどである
大気の上層部の温度は-130℃であるが、下方は1000℃以上でガスは液化している
大赤斑は秒速110mものスピードで反時計まわりに回転。そのサイズは地球が3個入ってしまうほどの大きさです
出典:http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0320a/contents/taiyoukei/mokusei/mokusei_02.html
時速396km
そして、何よりも驚くべきは、この台風の寿命。なんと、350年!初めて望遠鏡で観測された1665年以来、ずっと渦を巻き続けているのだという
土星
太陽からの距離: 14億3300万 km
基本的には木星同様ガスを主成分とし、中心に岩石の核が存在する。他のガス惑星同様に、内部が高温で、太陽から受けるエネルギー以上を放出
質量は地球の95倍もあるのに、中はスカスカで水よりも軽いので、プールがあったらぷかぷか浮いてしまいます
土星は非常に風の強い惑星の一つで、赤道地帯の風速は毎時1800kmに達する
土星の環(どせいのわ)は、太陽系で最も顕著な惑星の環である。μm単位からm単位の無数の小さな粒子が集団になり、土星の周りを回っている。環の粒子はほぼ全て水の氷であり、塵やその他の物質が少量混入している
土星は少なくとも62個の衛星を持ち、うち53個には正式な名称がつけられている
天王星
太陽からの距離: 28億7700万 km
天王星は主にガスと多様な氷から成っている。大気には水素が約83%、ヘリウムが15%、メタンが2%含まれている
太陽系で3番目に大きい惑星。初めて望遠鏡で観測された惑星でもある
地軸の傾きは私たちに季節をもたらしてくれますが、天王星の季節はどのようになっているのでしょうか?
極地では昼が42年、夜も42年続く。傾きの原因は不明だが、天体の衝突によるものではないかと推測されている
出典:http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%A4%A9%E7%8E%8B%E6%98%9F
天王星の公転周期は84年。平均気温は-193℃
査機ボイジャー2号が観測した雲の動きから、天王星では最大時速7900kmの風が吹いていることが分かった
出典:天王星
海王星
太陽からの距離: 45億300万 km
海王星は巨大な氷惑星で、内部の構造は天王星と似て、氷に覆われた岩石の核を持ち、厚い大気が存在していると考えられている
海王星は太陽系で一番外側の惑星である。太陽から離れているため、その表面温度は-218℃しかない
海王星の内部は燃えるように熱く、その激しい温度差のために、海王星の大気はかき乱され、時速2,000kmに達する程の強風が吹き荒れています
出典:星座宇宙博物館 海王星
■水の存在が確認されている「地球型惑星」はいくつか発見されている
ハビタブルゾーンに存在する系外惑星が新たに8個見つかった。8つのうち2つは、これまでに発見されたどの天体よりも地球に似ているという
出典:ハビタブルゾーンの系外惑星を8個発見 - アストロアーツ
「ケプラー438b」と「ケプラー442b」
まず「ケプラー438b」が恒星から受ける光は、地球が受ける太陽光よりも41%多い。このことから、70%の確率で、水が液体で存在していると推測されている
出典:http://irorio.jp/kamejiro/20150108/194074/
地球との距離は470光年
「442b」は地球より33%ほど大きく、岩石惑星の確率は60%。地球からの距離は1100光年、ハビタブルゾーンに入っている確率は97%とされる
・ただ「生命には水が不可欠」という考え方自体が最早偏見なのかもしれない
すべての既知の生命体にとって、水は不可欠な物質である。生物体を構成する物質で、最も多くを占めるのが水である
ただ、これは水に依存する種にたいする偏見であるかもしれず、もし水を必要としない生命が存在し得る(例えば、代わりに液体のアンモニアを利用できる)なことが発見されれば、HZの考えは大幅に拡張されるか、制限したり全て捨てさらなければならなくなるかもしれない
そうなってくると…地球以外の太陽系の惑星の中にも生命体がいるかも?