■昨年は3人の死刑が執行された
2014年は3人の死刑が執行
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141231-00000015-asahi-soci
死刑判決確定後に執行されていない死刑囚が12月末時点で129人となる見通しであることが、法務省への取材で分かった。年末時点の人数は2年連続の減少。相次ぐ法相の交代で執行が減った一方、病死した死刑囚が多かったのが要因とみられる
出典:http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014122701001170.html
再審開始決定で釈放された袴田巌さんを除くと確定死刑囚は128人
法務省関係者は「国会対応や所管事項の説明に追われ、執行の話題を出す間もなかった」と振り返る。また、一昨年12月以降は昨年6月まで執行がなく、袴田事件の再審開始決定が影響したとの指摘が出た
第3次安倍内閣で再任された上川陽子法相は執行に肯定的な姿勢を示しており、来年は定期的に執行される可能性がある
出典:http://ameblo.jp/billiecooio67bmab/entry-11971299006.html
■死刑執行の当日の流れ
現在では死刑確定者には当日の朝に執行を告げられ、午前中に執行される
以前は前日に刑の執行を告げていたが、執行日の当日にカミソリで手首を切りつけ自殺した死刑囚がいたことから、当日言い渡されるようになった
死刑囚からすると、いつもと違う足音(見回りにくる時間で無い時間に、いつもより多い人数の刑務官の足音)がしたりすると恐怖におののく
「死刑囚は正座の姿勢で宣告を聞いているが、大半は自力で立ち上がることすらできない。多くの場合、刑務官が両脇を抱えて刑場に連れていくことになるが、あまりの恐怖で体が硬直してしまうのか、両足を伸ばしたまま、ズルズルと引きずられていく死刑囚も多い。引きずられながら、『ウー、ウー』などと、言葉にならない声を発する者も‥‥」
出典:麻原彰晃「6月死刑執行」の戦慄現場!(4)体を引きずられて絞首台へ | アサ芸プラス
死刑執行に立ち会った元教戒師の話
大きく取り乱し暴れまわる者、失神して失禁する者、刑務官達に襲い掛かってくる者、このような状況になれば屈強な刑務官達に取り押さえられ刑場に引き立てられる
・まずは教誨室へ
東京拘置所の場合、地下1階/2階に刑場が設けられている。死刑確定者は地上12階近辺に拘置されているということなので、恐らく死刑確定者はエレベータにて地下1階の刑場に向かう
出典:サービス終了のお知らせ
死刑囚は、まず仏間のある部屋へ通される。そこは香(こう)がたかれ、教誨師(きょうかいし)がお経を上げている部屋である
備え付けの仏壇は死刑囚の宗教によっては神棚や、十字架に変わるのだという
希望により刑場内の教誨室で数十分間、旧知の教誨師に最後のお祈りを受ける
出典:佐波優子 私のライフスタイル11 「背景知識も必要な現代文」 | Yamato Press - Part 2945
ここでは普段口にできないような甘いもの、生菓子を口にすることができるのですが、流石にまさに死に直面、というよりも不可避な状況でお菓子を口にする人間はほとんどいない
・そして前室へ移動
教誨室を出て、約10メートルの無機質な廊下をまっすぐ進むと「前室」にたどりつく。真正面では金色の仏像が見守る
出典:http://meimai.cocolog-nifty.com/twgt/2010/08/post-c925.html
読経または祈りの声が響く中、死刑囚に目隠しをし、手錠を後ろ手にはめ、隣の執行室の刑壇(踏み板)の上に移動
「前室」は、執行室とつながっており、青色のカーテンで仕切ることができる構造
・最後に刑が行われる執行室へ
カーテンは開かれ、執行室の約1メートル四方の踏み板中央に立たされる。ここで、絞縄(こうじょう)と呼ばれる輪の付いた縄が首に掛けられる
刑務官の三人は、ボタン室の壁に向かう。予定時間を迎えると、拘置所の所長の合図にあわせて、刑務官は同時にボタンを押す。三人の誰かが押したボタンの信号が、踏み板を外すのである
落とし板は油圧で開く仕組みになっており死刑囚は約4m下に落下して絞首される
「執行前に死刑囚の身長と体重を測り、同じ体重の砂袋を作って何回も実験します。踏み板からドンと落ちた瞬間に衝撃で首が30センチくらい伸びる。それを考慮して、ロープの長さなどをセッティングしておく」
出典:日本で採用の絞首刑 執行現場の様子を元刑務官が重い口開く - ライブドアニュース
元刑務官のコメント
執行室を挟んで前室の反対側にあるのは「立会室」。ガラス越しに、検察官らが執行を見届ける
立ち会った医官により死刑確定者の死亡が確認された後、法律の規定により死亡が確認されてから5分間死体はそのままの状態で置かれる。その後遺体は納棺される
■死刑執行に立ち会った関係者の精神的な苦痛は相当大きい
刑務官には執行当日の朝立ち会いを命ずる。前日に知らせるとみんな休んでしまうからだ。死刑の執行に当たって直接手を下す刑務官には「特殊勤務手当」が出る。即日支払いである
出典:死刑を執行する人
初めて立ち会った執行では、死刑囚が徹夜で作った写経本を僧侶や刑務官に配るなど落ち着いた様子だったのに、僧侶は言葉を掛けられず、ひたすら読経することでかろうじて自分を保った。刑務官の中には震えて泣き出す者もいるという
執行にあたった刑務官に「執行するのはこのうえなく悲しかった。しかし、この手で送ることができて幸せだった。そう思わなければ、とても耐えられない」と言わせるほどの"善人"になった死刑囚もいたという
執行ボタンと言われているスイッチの押しボタンは3つあり、通電されているのは1つだが、事実上の殺人ボタンを押したという精神的苦痛を3分の1に軽減しようとする配慮らしい。だが、軽減というより、3人が「最後のボタンは俺が押した」と同じ苦しみに苛(さいな)まれるという
裁判所は、吊るされた瞬間に死刑囚は意識を失い、苦しみはほとんど知ることはない、したがって絞首刑は憲法にいうところの残虐な刑にはあたらないと主張
出典:死刑の刑場を初公開=東京拘置所、法相意向受け 2010/08/27 *死刑とは何か~刑場の周縁から - 来栖宥子★午後のアダージォ
ロープが伸び切った瞬間、その衝撃で首の骨が折れて即死する言われているが…
執行の瞬間は轟音が響き、ロープの弾性で死刑囚は大きく跳ね、断続的な痙攣(けいれん)が起き、嘔吐(おうと)物が口や鼻から噴き出すこともあるという。「この様子を見つめるわけですが、死に至るまで、痙攣が収まり、動かなくなる時間は本当に長く感じます……」
出典:http://www.excite.co.jp/News/society_g/20140605/Taishu_7950.html?_p=5
元刑務官の野口義国弁護士は約40年前に執行に立ち会い、踏み板が外されて宙づりとなった死刑囚が揺れないよう、ロープを押さえる役割を担当したといい、「家族にも話せなかった。立ち会いの医師に『死刑囚より顔が真っ青だ』と言われた」と振り返った
死刑の問題を今テレビでやってるけど、この問題って冤罪だったり被害者感情とかだけじゃなくて、死刑執行する刑務官の心的負担も考えてほしい。
■死刑執行を命じる法務大臣の心境
法務大臣が注目を集める仕事の1つに、死刑執行命令書への署名と押印がある。死刑執行における実質的な最後の関門となっており、署名と押印が行われると、数日程度の後に執行される
かつて信条などを元に署名を拒否したり、長期の就任でも署名をしない大臣がいたりもして話題になった
谷垣氏は法務大臣就任中に合計6度11人の死刑囚の死刑を執行
「私は死刑執行を命じるときは、それに関する記録はできるだけ丁寧に読むように心がけております。多くの死刑囚の罪は憎むべきであります。しかし、そういう極めて残虐な犯罪を犯した人達の、特に子どもの頃を振り返って見てみますと、極めて不幸な生い立ちをした人が多い」
「幸せな家庭に育った人がそれだけ残虐な犯罪を犯すことはあまりないんだろうと私は思いますそういう、不幸な生い立ちをした人達が凄惨な犯罪を犯している、ということをいつも考えざるを得ない、そんなことを思っております」
いくら官僚であれ政治家であれ死刑執行の命令書に判を押すのは思い決断だろうな。もちろん現場の刑務官にとってもすごく重い職務だと思う。人間は感情を持っている以上は機械的には出来ないよね。