中国「CHINA NOW」パビリオン
広州発 — グローバル展開を加速させる重要な一歩として、広州市白雲区に拠点を置く中港皮具城は、中国服装協会が主催する名誉ある「CHINA NOW」パビリオンに参加し、2025年10月1日から3日まで開催された「ファッション・ワールド・東京」展において3つの国産ブランドを披露した。今回の代表団は中国各地から集まった8企業で構成され、中国デザインと製造力の強さを世界に示す共同の取り組みとなった。その中でも、中港皮具城と広州白馬服装市場は、「Travel Time」「Snail Isn’t Ox」「Cao Tang」といったブランドを出展し、大湾区における創造性と職人技の融合を強調した。
中国オリジナルデザインを世界の舞台へ
「CHINA NOW」パビリオンは、アジアを代表するファッション展示会の一つで国家的なプラットフォームの役割を果たし、世界中から27,000人以上のバイヤー、流通業者、業界関係者を引き付けた。越秀集団傘下の重要拠点である中港皮具城は、この機会を活用して高品質な中国ブランドを国際市場、特にアジア市場とつなぐ架け橋としての役割をさらに強化した。
広東省皮革産業の戦略的ポジショニング
広東・香港・マカオ大湾区の中心に戦略的に位置する中港皮具城は、製造力、サプライチェーンの効率性、国際的な接続性といった地域の強みを活かしている。国家レベルの知的財産保護市場として、中港は多くのオリジナルブランドを育成し、受賞歴のあるデザイナーを輩出することで、広州が世界的な調達拠点としての地位を強化している。
ストーリーを持つブランド:創造性と職人技の融合
• Travel Time (トラベル タイム):1986年に創業した歴史を持ち、機能的なアウトドア美学と都市的な洗練を融合。最新コレクションでは、チャコールとインディゴのタイムレスな色調で、多用途かつ気候に適応するデザインを強調している。
• Cao Tang (チャオタン):ナチュラルスタイルの女性向けファッションの先駆者で、リネンやコットンを用いたデザインを展開し、40〜50代の女性に共感を呼ぶ。直営16店舗とフランチャイズ186店舗を展開し、国内で強力な小売ネットワークを構築している。
• Snail Isn’t Ox (スネイル イズント オックス):職人技と素材の品質を重視し、上質なレザーを使って時を経て美しくなるレトロな美学を再提案。耐久性と時代を超えたスタイルを重視する消費者にアピールしている。
アジア市場での需要拡大
Statistaによると、東南アジアの旅行かばん・バッグ市場は2025年までに144億1,000万ドルに達すると予測されており、中価格帯製品とエコフレンドリー製品が成長を牽引している。持続可能性、パーソナライズデザイン、越境ECが、日本、シンガポール、タイなどの市場で中国ブランドに新たな道を切り開いている。
グローバルビジョンとローカルエンパワーメント
一帯一路構想やRCEP協定に沿って、中港皮具城は展示会参加、デジタル貿易ツール、越境サプライチェーン統合を通じて、中国ブランドのグローバル展開を継続的に支援している。
中港皮具城の関係者は「『CHINA NOW』パビリオンへの参加は、オリジナルブランドを支援し、広東のグローバルファッションエコシステムにおける役割を強化するという我々のコミットメントを示すものです」と述べた。
中国ブランドが製造力重視から価値重視のグローバルプレゼンスへとシフトする中、中港の東京でのデビューは、単なる事業拡大に留まらず、文化的な宣言でもある ― 中国デザインが世界の舞台に出る準備が整っていることを示している。