◆神奈川県の箱根山で、先月下旬から火山性地震が増えている。
箱根山
箱根山(はこねやま)は、神奈川県足柄下郡箱根町を中心に、神奈川県と静岡県にまたがる火山体の総称である。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。
外輪山、東西約8km、南北約12kmの大規模なカルデラ、そして主峰の神山(かみやま)(1,438m)や駒ケ岳(こまがたけ)(1,327m)などの中央火口丘群から成る。
神奈川県の箱根山では、先月下旬から山の浅い場所での地震回数が増え、温泉の蒸気が勢いを増すなどの変化が観測されている。
出典:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150503/k10010069111000.html
4月26日午後2時頃から神奈川県の箱根山大涌谷付近から神山付近の浅い所を震源とする火山性地震が増加していると気象庁が発表。
気象庁によると、箱根では先月26日午後から、大涌谷から神山付近の地下の浅い場所を震源とする小規模の火山性地震が増加。
先月28日には1日の地震が146回に達し、3日も午後5時までに69回と、回数の多い状態が続いている。
<a target="_blank" href="http://www.jma.go.jp/jp/volcano/info_03_20150503180036.html">http://www.jma.go.jp/jp/volcano/info_03_20150503180036.html</a>
今後も噴出する可能性があることから、注意を呼びかけている。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150503-00000540-san-soci
5月4日に機動観測班を派遣し、現地の状況を確認する予定。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150503-00000010-mocosuku-hlth
◆5月4日 この事態を受け、大涌谷周辺の遊歩道が立ち入り禁止に
5月3日朝には大涌谷の温泉施設において蒸気が勢いよく吹き出すなどの変化を確認。
3日午前になって、大涌谷にある温泉施設で、水蒸気が通常よりも勢いよく噴き出しているのが確認された。
立ち入り禁止となるのは、大涌谷の半径3キロほどにある4つのコースで、箱根町では「箱根山の異常な状態が収まるまでこの措置を続ける」としている。
出典:Yahoo!ニュース
ゴールデンウイーク中ということもあり、多くの観光客が訪れていて、ハイキングコースなどの封鎖を残念がる声は聞かれたものの、宿泊のキャンセルなどはほとんどなく、観光産業への影響も最小限に抑えられる見通し。
出典:Yahoo!ニュース
ハイキングコースなどは全て封鎖されていて、噴気を利用して作る名物の黒卵も、製造社が規制線の内側のため、販売が中止されている。
◆5月6日 ついに箱根山噴火警戒レベル引き上げ 1から2に
4月から火山性の地震が増えている神奈川県の箱根山で、気象庁は、小規模な水蒸気噴火の可能性があるとして、噴火警戒レベルを1から2に引き上げた。
出典:Yahoo!ニュース
これを受け、箱根町は6日、記者会見を開き、大涌谷周辺に避難指示を発令したと発表した。また、同日午前6時半から、大涌谷に続く県道734号線が大涌谷三叉路で通行止めとなったほか、姥子うばこから大涌谷間の自然探勝歩道が閉鎖、「箱根ロープウェイ」も始発から運休となったことも明らかにした。
出典:http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0506/ym_150506_3231219551.html
専門家の石原和弘京大名誉教授は、今回の噴火警戒レベルの引き上げについて、活動が長期化する可能性があると指摘している。石原京大名誉教授は「御嶽山の場合は、水蒸気噴火といっても、明らかに、下でマグマが浅いところであるということが、ある程度、関与しているということですので。それから、噴火の規模というならば、御嶽山の噴火の場合は、あの場合は、噴石が1kmぐらいまで飛びましたけれども、それからすれば、噴火のエネルギーとしては、100分の1以下」と話した。
出典:Yahoo!ニュース
また、火山活動の今後の見通しについて、「3年ぶりの群発地震であったと。少し長期化する可能性はあるということです。本当にこれで、規制が全く解除されるというのは、たぶんこの数週間、あるいは、ひと月ぐらいは難しいのではないか」と指摘した。
出典:Yahoo!ニュース
◆5月7日 火山性地震、一時的減少か 箱根山、火口周辺警報続く
気象庁は7日、神奈川県・箱根山では火山性地震が6日に14回、7日は午後3時までに10回観測されたと発表した。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150507-00000083-jij-soci
箱根町湯本で体に感じる震度1の揺れが3回起きた5日の116回に比べれば少ないが、火山活動が高まっている中での一時的な減少とみられ、同庁は6日に発表した火口周辺警報(噴火警戒レベル2)を維持し、大涌谷周辺への立ち入りを規制して小規模噴火に警戒を呼び掛けている。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150507-00000083-jij-soci
一方、箱根山や周辺の10カ所に気象庁とは別に地震計を設置している神奈川県温泉地学研究所の観測では、地震回数は5日の258回から6日は54回に減少し、7日は午後4時20分までに21回だった。しかし、「これで収束、安心とはいかない」(研究員)という。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150507-00000083-jij-soci
◆箱根山では火山性の群発地震がこれまでしばしば発生していた。
箱根山が最後に噴火したのは、約3000年前。このときに大涌谷や芦ノ湖ができたとされている。
13世紀ごろに水蒸気爆発が起きて以降は、噴火の記録はないが、これまでにも、群発地震や噴気活動などが活発になる状態が繰り返し起きている。
14年前の平成13年には、2か月余りの間に体に感じない地震を含めて1万4000回近くの地震が発生し、山が膨らむ地殻変動が観測されたほか、温泉水が吹き出したり、火山ガスが増えたりしたため、周辺の観光施設が、一時的に営業を中止するなどの影響が出た。
出典:http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150503/k10010069111000.html
4年前の東日本大震災を引き起こした巨大地震の直後には、大涌谷付近で、一時的に地震活動が活発になった。
◆昨年10月放送の「ビートたけしのTVタックル」では箱根山噴火の可能性を特集していた。
危険性を指摘したのは武蔵野学院大学・島村英紀教授
島村 英紀(1941年11月23日- )は、地震学者(地球物理学者、地球科学者)。現在は武蔵野学院大学特任教授。また、CCSS(制御震源地震学国際委員会=地球内部構造を研究するための人工地震の国際学会)の委員長を1983-1989年に務めた。なお、現在に至るまで、日本人としてはただ一人の委員長である。
火山列島ニッポン緊急検証SPに出演
箱根山の噴火の可能性について語った。
「噴火に近づいている兆候がある」と語る島村教授
群発地震が続いていることにも触れていた。
箱根では数年おきに群発地震が起きている。最近では昨年の1~3月で、体に感じない地震を含めて合計2000回もの地震があった。
<a target="_blank" href="http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41336?page=3">http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41336?page=3</a>
◆仮に箱根山が噴火した場合、どのような影響が考えられるのか?
噴火活動が始まれば、まずは水蒸気爆発だ。箱根町火山防災マップによれば、火口から噴石や火山灰などが噴出する。
●噴石
三宅島2000年噴火時の噴石
直径数cmから数十cmの礫が落下。噴石の届く距離は爆発の大きさや飛び出す向きによって変わり、一方向に偏って噴石が飛ぶこともあります。
直径数センチから数十センチの石がコンクリートの天井に穴を開ける。
●降灰
桜島の降灰
交通への影響は大きく、スリップや視界不良など車の走行は危険な状態となります。農作物への影響も懸念されます。
風下に細かい火山灰が堆積。火山灰で命を落とす危険性は小さいが、呼吸器や眼などに影響を与える。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150503-00000010-mocosuku-hlth
●火砕サージ
谷を流れ下る火砕流と火砕サージ(矢印) (雲仙普賢岳)
火山灰と空気が混じった「火砕サージ」も怖い。時速60キロ超のスピードで襲ってくるから逃げるのは困難だ。
火砕サージは、火山灰や空気が混ざった熱い流れで、時速60km、あるいはそれ以上の速度で直進。
火砕サージが高温であれば、巻き込まれたときに生命の危険が生じる。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150503-00000010-mocosuku-hlth
火砕サージが発生してから逃げるのでは間に合いません。
火砕サージの熱によって溶けた排水パイプ
●熱泥流・二次泥流(土石流)
1990年に雲仙普賢岳の噴火によって発生した土石流の被害を伝える「土石流被災家屋保存公園」
熱泥流は火山体の水(温泉)や雨水が土砂と混ざりあって谷を流れ下るもので、流下地域は土砂に埋まり、橋などの構造物を破壊する。
二次泥流(土石流)は、山腹斜面に火山灰が堆積したあと、雨によって発生。また、流れに巨礫や樹木が巻き込まれ、大きな破壊力をもった流れとなることがある。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150503-00000010-mocosuku-hlth