◆ネット上で不特定多数の人から資金調達できる「クラウドファンディング」。
今話題の「クラウドファンディング」とは?
クラウドファンディング(英語:Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。
クラウドファンディングは、クリエイターや起業家が資金調達をする手法として、世界中で注目されています。
今では目的やプロジェクトを成功させるための1つの手段として定着しつつある。
クラウドファンディングは防災や市民ジャーナリズム、ファンによるアーティストの支援、政治運動、ベンチャー企業への出資 、映画 、フリーソフトウェアの開発、発明品の開発、科学研究、個人・事業会社・プロジェクトへの貸付など、幅広い分野への出資に活用されている。
クラウドファンディングを上手く活用することで、製品やサービスの開発に必要な資金を集めることができるだけでなく、より多くの人へ向けて自身の背品やサービスを認知してもらうことができます。
クラウドファンディングが数々のメディアで注目を浴びるとき、その多くは世間を驚かすユニークな発想のプロジェクトがきっかけとなっています。
メディアに取り上げられ、多くの人の関心を寄せることができれば、当然支援してくれるユーザーが増える可能性は高くなるが…
◆現在、海外で'無謀すぎる'クラウドファンディングが話題となっている。
「ミナス・ティリス作りたい! 3600億円ください!」
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150814-00000065-it_nlab-sci.view-000
ミナス・ティリス…作りたい???
映画「ロード・オブ・ザ・リング」に登場する巨大な城塞都市「ミナス・ティリス」を現実に再現してしまおうという、壮大な計画を立てた人が登場。
出典:「ロード・オブ・ザ・リングに出てきた都市作りたいから3600億円ちょうだい!」 海外で無謀すぎるクラウドファンディングが登場 - ねとらぼ
映画「ロード・オブ・ザ・リング」
『ロード・オブ・ザ・リング』(The Lord of the Rings)は、J・R・R・トールキンの小説『指輪物語』を原作とし、ピーター・ジャクソンが監督・共同脚本を務めた叙事詩的ファンタジー冒険映画の三部作である。
『旅の仲間』『二つの塔』『王の帰還』の三部作として制作。世界へ配給されるに当たり「3作品すべてを上映すること」という条件をつけられた。
『ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間』
(2001年)
『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』
(2002年)
『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』
(2003年)
映画で巨大な城塞都市「ミナス・ティリス」が登場するが…
ミナス・ティリス(Minas Tirith)は、J・R・R・トールキンの小説『指輪物語』及び『シルマリルの物語』の世界に出てくる塔及び城郭内にある都市の名前である。「守護の塔」を意味する。白の山脈の山脈の東端の中腹にあり、ローハンの言葉ではムンドブルグ(Mundburg)と呼ばれる。
クラウドファンディングサイト・Indiegogoで出資者を募集している。
出典:「ロード・オブ・ザ・リングに出てきた都市作りたいから3600億円ちょうだい!」 海外で無謀すぎるクラウドファンディングが登場 - ねとらぼ
「Help us build the fictional city of Minas Tirith(架空の城塞都市「ミナス・ティリス」を建設するのを援助して下さい)」と呼びかけている。
<a target="_blank" href="https://www.indiegogo.com/projects/realise-minas-tirith/#/story">https://www.indiegogo.com/projects/realise-minas-tirith/#/story</a>
・募っている金額がハンパない。
目標額はまさかの18.5億ポンド(約3600億円)。無謀すぎるだろ!
出典:http://www.excite.co.jp/News/it_g/20150814/Itmedia_nl_20150814065.html
18億5000ポンド(約3600億円)で再現できるのか…
プロジェクトを立ち上げたのはイギリスの建築家たちのチーム。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150814-00000065-it_nlab-sci
資金が集まったならば2016年には建築を開始し、2023年には完成させるという。
建築には7年間かかるらしい。
彼らはただ建造物のレプリカを作るのではなく、作品と同様多くの人が生活し、仕事をすることができる環境そのものを実現させることを目指している。
出典:「ロード・オブ・ザ・リングに出てきた都市作りたいから3600億円ちょうだい!」 海外で無謀すぎるクラウドファンディングが登場 - ねとらぼ
もしも完成すれば世界有数の観光地になるのは間違いない。
確かにそう考えると3600億円くらいは必要か…
「リアルミナス・ティリス」の候補地として、現在イングランド南部の2カ所の土地を検討中。
出典:http://www.excite.co.jp/News/it_g/20150814/Itmedia_nl_20150814065.html
500ポンドの出資でミナス・ティリスに1泊、10万ポンドの出資で馬車を使っていつでも都市を行き来できる「貴族」の権利が得られるなど出資額に応じた特典付きとのこと。
期日までに目標額に到達しなかった場合は、もちろんお金を払う必要はありません。
60日間で18.5億ポンドを集めるのが目標ですが、残り47日現在で集まったのはわずか約5万ポンド。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150814-00000065-it_nlab-sci
◆彼らはあくまでも本気。Twitterアカウントでも必至にPR活動を行っていた。
「このクレイジーな夢の手助けをしてほしい」と呼びかけているように、本人たちも多少無茶であることは自覚しているようですが…
Lord of the Rings fans! If you want to see the wonderful city of Minas Tirith brought to life, back our project! t.co/s0hZ5hgzlm
「ロード・オブ・ザ・リング」のファンへ!現実の世界に蘇る「ミナス・ティリス」を見たかったら、我々をバックアップしてください。
2,000 followers. We're amazed by your support.
Here's a brief glimpse of what the helicopter tour will look like!
🚁🏰 http://t.co/SB3OR0ysbh
「フォロワー様へ。実際に完成させた際、ヘリコプターツアーはこのような様子です。」と動画も公開。
◆城塞都市建設の事例はあまりにも金額が大きく、実現が困難なようです。しかし、世の中には実際に、「クラウドファンディング」で成功したプロジェクトも存在していた。
・「Balloon Mappng Kits」
「Balloon Mappng Kits」
プロジェクトオーナーは、Public Laboratory for Open Technology & Scienceという非営利団体。DIYが好きな科学者やプログラマーが多く参加しており、「ライセンスフリーでより正確に、誰もが簡単に使えるモノを作りたい」という理念のもと活動しています。
プロジェクトは「Google Mapのような航空写真をアナログな風船で撮影し、今までにない地図を作りたい」という内容。
支援者は受け取った風船やカイトを飛ばして航空写真を撮影することで、このプロジェクトに参加できる。
つまりプロジェクトオーナーにとっては集めたい航空地図を支援者が送ってくれ、支援者にとってはギフトの風船・カイトを飛ばすことで地図作りに貢献できるという、なんともwin-winなプロジェクトだったのです。
支援者は463人にのぼり、目標金額の6,200ドルを大きく上回る34,646ドルを達成しました。
・「COOLEST COOLER」21世紀のクーラー
23,000人以上、約600万円の資金調達を獲得した「21世紀のクールなクーラー」
クラウドファンディングサイト「Kickstarter」に登場し、瞬く間に今年最高額となる寄付金(7月17日時点で550万ドルを突破)を調達したことで注目を集めている。
売りはなんと言ってもその幅広い用途。
このクーラーボックス、「飲み物を冷やす」以外にも、リチャージャブルのブレンダーやウォータープルーフのブルートゥース・スピーカー、USBチャージャー、LEDライト、まな板、皿とナイフ収納、ボトルオープナーが備え付けられていて、おまけにタイヤ付きなので持ち運びも便利という優れもの。
・「日本一踊れるデブのポーズ写真集」
日本一踊れるデブ・ぎたろー君のポーズ集を作って全国のデブに夢と希望を与えたい!!
本プロジェクトでは、“デブ・サイケデリコ”こと、ぎたろー君にさまざまなポーズをとってもらい、はじける肉体やとびきりの笑顔をプロのカメラマンが撮影。一冊のポーズ集を製作してさまざまな形で利用してもらうことで、デブの差別撤廃と地位向上、そして日本全国に笑いと膨満感を届けることを目指しています。
出典:日本一踊れるデブ・ぎたろー君のポーズ集を作って全国のデブに夢と希望を与えたい!! - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)
「その時、デブが動いた。」という印象的なメッセージから始まっているこのプロジェクトは、目標金額30万円を獲得し、無事に商品化されたようです。
・「ポテトサラダをつくる」
当初は余計な説明はなく、 「ポテトサラダを作ります、まだ種類は決めてないけど」 とだけ記載されていた不思議なプロジェクト。
こんなネタのようなプロジェクトが、まさかの5万ドルを調達。
出資の報酬項目を途中からどんどん追加された。
1ドル出資:ウェブサイトに名前を載せて、サラダを作るときに名前を叫びます。
10ドル出資:キッチンに入ってサラダ調理を観察することができます。
20ドル出資:ポテトサラダを題材にした俳句に加え、あなたの名前をポテトに彫ります。
◆成功例ばかりでなく、クラウドファンディングが炎上した例も
アメリカ人とみられる26歳の匿名の女性が企画したクラウドファンディングが物議を醸している。
募金集まらなければ「中絶する」で炎上!
女性は現在妊娠7週目の身だが、経済的に苦しく、子供を育てていく余裕が無い。養育費を確保するためにインターネット上で寄付を募ることにした女性は、あろうことか「100万ドル(およそ1億2000万円)集まらなかったら中絶する」と衝撃的な宣言を行った。
これを見た関係者は、お腹の中の子供を人質にして身代金を要求する脅迫ではないかと憤慨。ネットは炎上状態と化してしまった。