◆ある老人とペンギンとの話が感動を呼んでいる。
まるで映画のような話…
2011年のある日、ジョアンさんは、岩の上でオイルまみれで苦しみ、死にかけているペンギンを発見しました。
話の主人公は71歳の男性、ジョアン・ペレイラ・デ・ソウザさん。
れんが職人を引退後、パートタイムで漁師をするブラジル人です。
ソウザさんはそのペンギンを抱きかかえると自宅に連れて帰り、ディンディンと名付けて看病することにした。
出典:おじいさんに会いたくて。かつて命を救ってくれたおじいさんに会うために毎年やってくるペンギン : カラパイア
孫が「ペンギン」の単語がうまく発音できずに「ディンディム」と呼んでいて、それがこのペンギンの名前になったそう。
発見されたのはマゼランペンギンだった。
マゼランペンギンは南米大陸南端のパタゴニア地域に生息し、5カ月ほど海で過ごしてから海岸に戻る。主にアルゼンチンで繁殖し、ブラジルのリオデジャネイロ州で目撃されることもある。
べっとりと付着したオイルを洗い落とすには1週間かかった。
出典:おじいさんに会いたくて。かつて命を救ってくれたおじいさんに会うために毎年やってくるペンギン (2016年3月16日) - エキサイトニュース
看病のかいあって、ディンディンは元気になった。
◆ソウザさんはディンディンの為を思い、海に帰した。
ペンギンは群れを作って生活する動物。ソウザさんはディンディンの為を思い、どうか仲間に会えますようにと祈りながら海に帰した。
ペレイラ・デ・ソウザさんはペンギンが回復すると、近くの島へ連れて行って海に放した。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160314-35079483-cnn-int
ディンディムを海に戻したジョアンさんは、これでもう2度と会うことはないと思っていた。
◆それから数ヶ月経ったある日のこと…
帰ってきました!
なんとディンディムは、ジョアンさんのいるリオ・デ・ジャネイロ近くの島に戻ってきた。
ソウザさんに懐くディンディン
しかもソウザさんの顔をしっかり覚えており、一緒に家までトコトコついてきた。
ディンディンは命の恩人であるソウザさんに会うためにわざわざこの島にやってきたのである。
11カ月もの間、そのまま一緒に過ごしたそう。
そこで数か月過ごし、ディンディンはまた海へと帰っていった。
出典:おじいさんに会いたくて。かつて命を救ってくれたおじいさんに会うために毎年やってくるペンギン (2016年3月16日) - エキサイトニュース
◆それ以来、ディンディンは毎年この島に帰ってくるようになった。
仮に、繁殖期のため、アルゼンチン、チリ付近の海岸から旅してきたと想定すると、その距離なんと8000キロ!
しかし、彼がおじいさんと毎年過ごした後に向かう先については不明とのことで、専門家が追跡調査を予定しているとのこと。
その後はまた、繁殖期のため、アルゼンチン、チリ付近の海岸へと旅立って行ったディンディムでしたが…。これ以来、毎年6月に必ずジョアンさんのもとを訪れ、2月に島を離れるようになりました。
めっちゃ仲良し!
1年のうち8ヶ月をソウザさんと過ごす生活を4年にわたって続けている。
ディンディンはソウザさん以外には誰にも触らせようとはせず、他人が触ろうとすると突っつこうとするらしい。
「ディンディムのことは子どものように愛しているよ。むこうも私に対して同じ気持ちだって信じている。」ジョアンさんがそう言うように、二人には不思議な絆があるようです。
Patagonian Penguin Finds Second Home in Brazil
出典元:YouTube
「我が子みたいにディンディンの奴を愛しているよ。きっとディンディンもワシのことが好きなんだろう」とソウザさんはインタビューに答えている。
生物学者のジョアオ・パウロ・クラジェフスキー氏は、グローボテレビのインタービューを受けて、「こんなの見たことも聞いたこともありません。ペンギンはソウザさんを家族として認め、1羽のペンギンと思っているんじゃないでしょうか。彼を見ると尻尾を犬みたいに振って、嬉しそうに鳴いてますから」とコメントしている。
出典:おじいさんに会いたくて。かつて命を救ってくれたおじいさんに会うために毎年やってくるペンギン (2016年3月16日) - エキサイトニュース
ディンディンのデ・ソウザさんに対する行動は、仲間のペンギンに対するものと同じなのだそう。