◎謎多き遺跡、ペルー「ナスカの地上絵」
南米ペルーにある世界遺産、ナスカの地上絵。クモやハチドリ、サルなどの動物が描かれている、謎多き遺跡。
出典:Yahoo!ニュース
ナスカの地上絵
ナスカの地上絵(ナスカのちじょうえ)は、ペルーのナスカ川とインヘニオ川に囲まれた乾燥した盆地状の高原の地表面に「描かれた」幾何学図形、動植物の絵。
◎山形大、新たなナスカの地上絵を発見!
世界中の研究者が、その謎に挑む中、日本の山形大学の調査チームが、新たな地上絵を発見したと発表した。
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◎有名なハチドリの地上絵よりも数百年古い!
小石を取り除いて地上絵とする技法などから紀元前400~同200年ごろに制作されたものと考えられ、有名なハチドリやサルの地上絵などよりも古いという。
今回見つかった地上絵は、最も大きなもので全長約20メートル。リャマ以外は、何の絵か判別できていない。
劣化により判別が難しい地上絵もあり、写真や3Dスキャナーを使って詳細に分析した。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150708-00000010-khks-soci
「これまでは人里離れたところで確認されていた古いタイプの地上絵が、古来からの居住地近くで多数見つかった。当時の人々の信仰の在り方や、地上絵との付き合い方に関するイメージを変えなければならない」と指摘した。
出典:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150708-00000010-khks-soci
◎「放置すれば破壊される」と保護を訴える
「人が入ってくると、占拠が想定できる。その前に、ちゃんとした保護地区にしていく必要がある。(保護区にすれば)地元の人たちも、(地上絵は)郷土の誇りと位置づけていますから、『一緒に守っていこう』となると思う」と話した。
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◎2004年からはじまった山形大学とペルーの共同研究
山形大学とペルーの共同研究チームは、2004年から、ナスカの地上絵の研究を進めていて、これまでの調査で、数百個もの地上絵を発見してきた実績がある。
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2004年から山形大学の坂井正人教授、阿子島功教授、渡邊洋一教授、本多薫教授のチームがナスカの地上絵の研究を行い、新しい地上絵の発見などの研究成果をあげてきたが、研究をさらに推進するためにナスカ研究所が設立された。
◎なぜ、山形大学?
◎立ち入り調査を認められているのは、世界で山形大学だけ!
現地で立ち入り調査を認められているのは、世界で山形大学だけである。
現地での調査研究を続けているのは日本の山形大学「ナスカ地上絵プロジェクトチーム」だけということはあまり知られていない。
◎「ナスカ地上絵プロジェクトチーム」のリーダー、坂井正人氏
坂井正人(さかい まさと)
963年、千葉県生まれ。山形大学人文学部教授。東京大学大学院在学中にナスカ地上絵の研究に着手。2004年に発足した山形大学「ナスカ地上絵プロジェクトチーム」のリーダーとして人工衛星画像を基に現地調査を実施し、地上絵の正確な分布図作成を進める。06年には新たな地上絵100点余りを発見、地上絵研究の第一線を走る。
◎ナスカへの興味は『The Lines of Nazca』という本がきっかけ
きっかけは恩師から手渡された『The Lines of Nazca』という1冊の本。何だかよくわからないけれど面白いと気持ちが動いた。93年のことだった。
◎「世界ふしぎ発見」でナスカ研究者としての協力
「世界ふしぎ発見」というテレビ番組がナスカの地上絵を取り上げ、ナスカ研究者としての協力を頼まれた。
◎山形大へ赴任、「ナスカ地上絵プロジェクトチーム」誕生
そんな流れと並行するように、ナスカが世界遺産に登録され、山形大学への就職が決まり、04年に「ナスカ地上絵プロジェクトチーム」が誕生している。まるでナスカに向かってすべてが動き出したかのような展開である。
◎2012年、ナスカの地に研究所が設立!
山形大学人文学部附属ナスカ研究所
◎衛星写真の解析や地上での地道な調査
人工衛星から撮影された高精度な画像を積極的に活用するとともに、地上における地道な調査を実施することで、どのような地上絵がどこにいくつ分布し、そこでどのような人間活動があったのかについて研究してきました。
◎坂井氏は追い求める「地上絵の意味」
「古代アンデスの人たち、何を考えていたのかなと思う」
◎例えば…
クスコは町自体がピューマの形をした巨大な地上絵で、広場がピューマの体の真ん中、シッポの地区にはケチュア語でシッポという名前がついている。
クスコ(ペルー)
◎アンデス3000年の歴史の中から紐解く
地上絵と動植物と放射状が組み合わさって文字のような役割をしていたのではないか。ナスカで見られる現象は、ナスカだけでは読み取れないんです。アンデス3000年の歴史の中で見ていくことで初めて読み解くことができる
◎もちろん、地上絵の保存にも努める
「一方的に遺跡は大切だと主張しても伝わらない。これがどういう意味があるのか、彼らにとっても誇りにならなければ、多分、どんどん消えていく。研究結果や情報を学者間だけでなく地元の人と共有していく。その努力が必要なんですよね」
研究を未来につなぐために、学生の指導にも力が入る。ナスカ研究所の開設で研究環境が格段によくなり、ペルー文化省との連携も強化され、坂井は年に何度も、地球の表裏を往復する。
山形大学では今後、地上絵の保護活動をさらに進めていきたいとしている。
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