はじめに…
未来のミライとは
出産のため、暫く入院していたおかあさんが帰ってきた。主人公のくんちゃんは始めて見る妹に興味を示し、おかあさんに「仲良くしてね」「守ってあげてね」と言われ、約束する。しかし、おとうさんとおかあさんは「未来」と名付けられた赤ちゃんの育児に追われるため、どうしてもくんちゃんのことを後回しにしてしまいがち。
そんな日々が続いたことで、未来に嫉妬感を覚えたくんちゃんは、動物の形をしたクッキーを未来ちゃんの顔に並べたり、ほっぺたを引っ張ったり、指で鼻を押したりと未来の顔で遊び、おかあさんから怒られる。
その腹いせにオモチャの新幹線で未来の頭を敲くなどして余計に怒られる。疎外感を感じ、家に自分の居場所が無いように感じたくんちゃんは、庭に逃げる。すると、一人の男がくんちゃんに話しかけてきた。
出典:Wikipedia
くんちゃんは自転車に
乗れなかった
自分が自転車に乗れず、悔しい思いをしたという激情に身を委ねていました。この時のくんちゃんには、未来が見えていません。
だから、乗れるようになるといったポジティブな考え方を棄て、庭へと飛び出してヘルメットを投げ出してしまったのです。
出典:『未来のミライ』は1人の少年を通して、ありふれた奇跡とまだ見ぬ未来を描くはずだった。【ネタバレ】 | ワタリドリの手帖
くんちゃんは昭和時代にタイムスリップ
そこで「ひいじいじ」と出会う
『くんちゃん』が『ひいじいじ』と出会った舞台は1946年で、終戦後一年の世界だった。
映画『未来のミライ』が公開されましたが、その中でも福山雅治さんが演じる『ひいじいじ(青年)』が人気になっています。
一緒に馬に乗る
見知らぬ整備工場で知り合った青年に馬とバイクに乗せてもらい、爽やかで気持ちの良い景色を見せてもらいました。そんな体験を与えてくれた青年もまたお父さんと同じように「何事にも最初はある」と口にしていました。
この言葉には、最初を通過すれば、どんどん将来が拡張していく可能性を含んでいます。「どんな乗り物もコツは同じ。ひとつ乗れるようになれば馬にも船にも乗れるようになる」という言葉の通り、最初に大変な思いをした先は、どんどんまた別のことへと繋がっていくのです。
出典:『未来のミライ』は1人の少年を通して、ありふれた奇跡とまだ見ぬ未来を描くはずだった。【ネタバレ】 | ワタリドリの手帖
バイクに乗る
バイクで町を駆け抜け、『下を見るな、遠くをみるんだ』などとくんちゃんに勇気を与える、作品の上でも大きな役割を持つひいじいじ。その姿はまさにかっこいいの一言です。
くんちゃんにアドバイスする
そんな中でも『ひいじいじ』は『下は見ないで、何があっても遠くだけ見る』と優しくアドバイスをして、それにより『くんちゃん』は恐怖心を克服していました。
ひいじいじと出会ったことで
自転車に乗れるようになる
青年からのレクチャーもあって、補助輪なしで自転車に乗れるようにくんちゃんは、遠くを見るようになりました。これは、今という足元だけではなく、遠くという未来を見渡すことのできるようになった成長を示しています。
くんちゃんの成長を見届け、「子供っていつのまにか成長する」と涙ぐみながら語るお父さんにも思うところがあります。おっしゃる通り、子供は親の預かり知らぬところで、何かに出くわし、そこから学び取るものです。
出典:『未来のミライ』は1人の少年を通して、ありふれた奇跡とまだ見ぬ未来を描くはずだった。【ネタバレ】 | ワタリドリの手帖
ひいじいじのカッコイイ台詞をまとめました
下を見るな、遠くをみるんだ
くんちゃんが出会った青年姿のひいじいじ。自転車の練習ですっかり自転車が怖くなってしまったくんちゃん。
ひいじいじはそんなくんちゃんをバイクにのせ、このセリフでくんちゃんを勇気づけます。
そんな粋な彼の姿にくんちゃんも思わず『かっこいい。。』と呟くのでした。
なんにでも最初はあるさ
これも、ひいじいじのセリフ。馬に乗るのを怖がるくうちゃんへのセリフです。
今なにかに挑戦しようとしてる人たち、そしてそれに慣れずに戸惑っている人たちへ贈りたいセリフでもありますね。
怖がるな、怖がると馬も怖がる
初めての乗馬。馬を怖がるくんちゃんにひいじいじが掛けた言葉です。
勇気を出して馬と仲良くなることが大事だということをひいじいじはくんちゃんに伝えようとします。
ひいじいじを演じたのは
福山雅治さん
数少ないヒーロー的な人物の一人が福山雅治さん演じるひいじいじ。
戦争で特攻隊で敵艦に突入するも奇跡的に生還。終戦後は不自由な足で馬の世話をしながらバイクを開発。
詳しくはあらすじネタバレで見てほしいんですが、そのドラマティックな人生の深みはひいじいじという人物をいっそう魅力的にしています。
ひいじいじがカッコイイと話題に!
そういえば今日は未来のミライが地上波初放送ですね。
映画館で観ましたがひいじいじのかっこよさに全ての記憶が吹き飛んだので初めてみる気持ちでみられそう…
ひいじいじのモデルは
細田監督の親戚
『未来のミライ』に登場する人物は、その元ネタの多くが『細田守』監督の家族ですが、『ひいじいじ』に関してもそれは同じでした。
厳密に言うと、『ひいじいじ』のモデルとなった人物は細田監督の親戚のようです。
あくまで親戚ということなので、細田監督の曽祖父ではありません。
そもそも細田監督が現在50歳なので、曽祖父はおそらく幕末の人間になってしまいますね 笑
『未来のミライ』の初期設定では『ひいじいじ』は健在という設定だったそうです。
ですが、その元ネタとなった細田監督の親戚の方が、映画の作成途中にお亡くなりになったため、設定自体も変更したようです。
細田監督はこの経緯に関して、下のように答えていました。
「まだプロットを書いている段階だったのですが、親戚が突然亡くなってしまったんです。とてもお元気だったんですが、93歳で大往生でした。
それで当初は“ひいおじいちゃんが健在”という設定だったのを“すでに亡くなっている”と書き換えることにしたんです。でも息子や、生まれたばかりの妹との結びつき、世代をこえた関わりを描かなくては、とも思いまして
モデルになった方は残念ながら亡くなってしまいましたが、それが『未来のミライ』で世代を超えた関わりを持つことを、表現するきっかけになったようですね。