出たぞ、多田野の超スローボール! 5月1日 日本ハム-ソフトバンク
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実況、解説共にミットに収まった瞬間「おっ!?」と口を揃えて言っています。ストライクは取って貰えません。
多田野数人の超スローボール魔球「スカイツリーボール」にゴメス苦笑 交流戦 日本ハム―阪神
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解説も「今のストライクやろ~」と言ってますね。ですが判定はボールです。
A-Rod crushes eephus pitch for home run
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遅さは多田野ほどではないですが、メジャーでも遅球の使い手いるんですね。しかも2球連続で!さらに相手はレンジャース時代の全盛期のA・ロッドですよ!1球目は見逃してボール。これは若干高い感じがしますね。なお2球目は…
ストライクゾーンの定義
公認野球規則では、ストライクゾーンを「打者の肩の上部とユニフォームのズボンの上部との中間点に引いた水平のラインを上限とし、ひざ頭の下部のラインを下限とする本塁上の空間をいう。このストライクゾーンは打者が投球を打つための姿勢で決定されるべきである。」と定めている。
この空間は、すなわち本塁の形を底面とした五角柱と考えればよい。球審は、この空間を通過したと判定した投球(一部分でもかすめればよい)を打者が打たなかった場合はストライクを、通過していないと球審が判定した場合はボールを宣告する。
よって、一番上の動画である今年の甲子園を例にとると
黒斜線部分の空間がストライクゾーンの目安です
ストライクゾーンの定義によると、この空間をかすめさえすればストライクということになります。
ストライクゾーンより明らかに高いですね。
見にくくてすいません。赤丸の部分がボールです。
上記のストライクゾーンの定義によると、ボール判定です。
視聴者の我々はどうしてもミットに納まったボールの位置でストライクボールの判定をしてしまいがちですが、こうして見るとこれらのスローボールがストライクではない理由がわかりますね。西嶋投手や多田野投手のスローボールは軌道が極端に山なりなので、ほぼ見逃せばボール判定になるでしょう。
ただ
実際の試合においては、投球を判定する球審の裁量で決定される。当然ながら、現実にストライクゾーンの枠や線が設けられているわけではないので、公認野球規則に示されている基準と球審の判断との間に誤差が生じたり、球審を担当する者の間に個人差が生じたりすることもありうる。
世界大学野球選手権大会などでも審判員を務めた経験のある小山克仁によれば、エリアとは「おおむねこの周辺」という意味で、つまり「打者が自然体で打てる範囲がストライク」と言うかなりアバウトな考え方であって、審判員が「そこは打てるだろう、打てよ」とジャッジした場合は、ストライク・コールが可能だとしている。
定義されたゾーンが決して絶対ではない
ストライクゾーンは球審の裁量によって決まっているので、もしかしたらストライクを取られるかも?と打者が考え、咄嗟に手を出してしまうケースも結構ありますね。追い込まれいる場合は特にです。
また、一度この球を見せることで、打者心理を揺さぶる効果もあります。またあのボールが来るのではないか?という迷いや葛藤が集中力が乱したりするわけですね。
ですのでスローボールは心理的な面でも非常に有効であると思います。
審判も一人の人間
どこぞのアナウンサーがスローボールを投げた西嶋君をツイッターで批判して炎上していましたね。このスローボールを良く思っていない人が一定数いるのは事実です。
審判の感情はジャッジに影響
今回の甲子園でのスローボールの件で高野連が良く思っていないなど噂があります。真偽はわかりませんが、球審があまりよく思っていないという可能性はあります。
スローボールが相手への侮辱行為だと判断され、絶対にストライクをとらないぞ!と決めている審判もいるかもしれません。
スローボールへの賛否の声
ツイッターを見ている限り、スローボールに対する肯定派の意見が目立ちますが、よく思っていない人いるのも事実です。投げられた打者だって頭にくることはあるでしょう。しかし、肯定派と否定派の意見、どちらが正解というわけでもないと思います。
ただ個人的には話題性もあり、見てても楽しいのでありかなとは思います。立派な投球術ですし。西嶋君のイーファスボールを後何回見ることができるか注目ですね。